ドイツのマックスプランク研究所を訪問しました

岡田清孝先生(前 基礎生物学研究所所長)代表の「食と農の総合研究」の一環で、ドイツのマックスプランク研究所を訪問し、植物育種センターにある教育システムを見学してきました。

今の圃場にはアブラナがいっぱいで、もうすぐ花が咲くとのこと。ミツバチ展示も素敵でした。一般人向けの教育システムには、トウモロコシに変異を与える仕組みを体験できるブースや、キッチンにある材料での最新研究(キッチンサイエンス)、コムギの改良の歴史、など植物生命科学科や資源生物科学科でもすぐに採用できそうなネタが満載でした。

ほか、最新の温室システムも見学し、ドイツ1と言われる設備に驚きの連続でした。

すでに岡田先生がコネクションをつけてくださったからでしょう。Heinz Saedler博士が直々に案内くださり、充実した時間を過ごせました。
龍谷大学版を構築してゆきたいと思います。 (古本)
 






 

滋賀県大津市伝統野菜と龍谷大学農学部について

大津の「八百与」という老舗の漬け物やさんとは、農学部開学準備の間にマルシェで出会っています。その時には、伝統野菜の近江カブが途絶えそう、ということでした。
「あぐら」をかいたようなかたち(「へっちん」と呼びます)をしたカブ。何かできればと話をしたことを覚えています。
開学後には、資源生物学科の佐藤先生を中心に、
学生サークルとつながって、い
よいよ活動が広がっているようです。
資源生物科学の得意とする「栽培方法や種子の維持」、
食品栄養科学科の「漬け
物加工」、食料農業システム学科の「地域伝統野菜」
などの視点から参加して
いる様子がうかがえます。次には、植物生命科学科の「扁平(
へっちん)になる
仕組み」の解明が待たれるところですね。
http://www.city.otsu.lg.jp/soshiki/025/1605/g/nosui/hp28/hp3M/1488845173934.html

自転車部出身の柴田雅之選手がプロチームに加入しました

龍谷大学体育局自転車部出身の柴田雅之選手(理工学部)が栃木県のプロロードレースチーム「那須ブラーゼン」と契約してプロロードレース選手になりました。これまで、食品栄養学科の学生や他の先生方と、農学部「ヒト代謝実験室」でパフォーマンス測定を行なったり、普段の食事や補給食の相談に乗ってきたので、感慨深いです。
この週末は、Jプロツアー第2戦「宇都宮ロードレース」があり、柴田選手の所属する「那須ブラーゼン」のエース、吉岡直哉選手が勝利しました! パレード走行10kmの後、周回6.4km×11周の80.4kmのコース。周回ごとに約100mの標高を登ったり下りたり繰り返します。2分ほど斜度10%、最大斜度16%の区間を登る難コースです。柴田選手も献身的に吉岡選手のアシストに徹して勝利に貢献したということです。チームでの沖縄合宿の成果があったようです。栃木県は少し地理的には関西から離れていますが、新しいステージで頑張っていることを嬉しく思います。私自身も可能な支援は続けていこうと考えています。 石原

                      

柴田雅之選手(前列手前)のブログ

http://nasu-blasen-naspo.cocolog-nifty.com/masayukishibata/




       優勝した吉岡選手

深草オープンキャンパスに参加しました

2017年3月19日、深草学舎で開催の春のオープンキャンパスに参加してきました。

食料農業システム学科では、和顔館アクティビティホールで、
1) 教員紹介パネルと「ギモンをガクモンに」パネルによる学科の紹介、2) 個別相談、
3) 模擬講義2題「捨てるは恥だが役に立つ!?(淡路教授)」
  「モチモチ食品をつくる人びと、食べる人びと(落合)」をおこないました。




龍谷大学農学部に関心を持って来てくださった方だけでなく、農学部や食料農業システム学科の存在を初めて知ったという方にも、学部や学科の情報をお伝えすることができました。
ご来場、ありがとうございました。(落合)


ラオスで予備調査をおこないました

2017年2月21日から26日まで、東南アジアの内陸国ラオスで、竹歳教授と落合が予備調査をおこないました。

首都ヴィエンチャンでは、ラオス国立大学社会科学部を訪問、Somthong先生、Sommay先生と面会し、研究や教育での協働の可能性について意見交換をしました。

また、北部のルアンナムター県では、タイ・ダム人やタイ・ルー人の集落で、水田稲作や有機農法による野菜栽培、米と魚を組み合わせた食文化などについて、聞き取りや参与観察をしました。


短い期間でしたが、充実した予備調査となりました。今回の成果をこれからの活動にぜひ活かしていきたいと思っています。(落合)

嚥下食(えんげしょく)について学びました(栄養士再教育講習会:滋賀県栄養士会)

みなさんは、椅子にもたれ天井を見た状態でお水を飲んだことありますか?
きっと唾液を飲み込むのも勇気がいると思います。怖いと感じるかもしれません。
ヒトは病気や加齢に伴い、舌やのどが思うように動かなくなり、食べたいと思ったものがうまく食べられなくなり嚥下困難(えんげこんなん)になることもあります。
「嚥下(えんげ)」とは、飲み込むことをさします。もしかすると咀嚼(そしゃく)という言葉と共に見ることが多いかもしれません。咀嚼は嚙み砕くことをさします。

嚥下が上手くいかないと窒息につながったり、誤嚥(本来食道に入るべき食物が気管に入る)により肺炎を起こしてしまうことも考えられます。嚥下の状態は人それぞれで、様子を見ながら個別に対応する必要があります。嚥下食は嚥下状態に合わせ5つのレベルに分類されます。栄養士・管理栄養士は、ただ喫食者にお食事を提供し、喫食者の栄養を管理するだけではありません。それぞれの嚥下能力に応じて分類された食事形態を無理なくおいしく加工するアイデア、それを栄養指導で伝える工夫も必要です。


今回は公益社団法人滋賀県栄養士会の事業の一つ、栄養士再教育講習会(療養指導実践者講習会)が龍谷大学農学部食品加工学実習室で行われました。
今回のテーマは「訪問栄養食事指導の中の嚥下食(嚥下調整食)とその実習」と題し、講師に横浜南大和病院 栄養部部長 工藤美香先生をお迎えし、実習を行いました。




工藤先生は「お料理のできないお父さんが、奥さんの介護をする事になっても、1日3回のお食事に困らない方法」としてコンビニのお惣菜(真空パックされているもの)の活用方法や、ゼリーの選び方、とろみ剤の種類ととろみのつけ方、酵素を使って野菜をやわらかくする方法など、誰でもすぐに実践できる身近な物から、最新の物まで幅広く教えていただきました。



全部で10品。
簡単にできて、見た目も、味も、香りも良く、そして安心して嚥下できるお料理です。

何点かご紹介します。
繊維の多いゴボウを茹でる前に酵素に漬け込み柔らかくし、めんつゆで炊いた煮物。
サイズは5cm位、縦割りに切っています。切り方も大切なポイントです。


小松菜を茹でる時に酵素を加え、より柔らかくしたごま和え



コンビニのひじき煮につぶした絹ごし豆腐を和えたもの
共にコンビニで購入できます。あっという間に白和えの様な副菜が完成。



左:市販のこしあんに油を加えたもの 
右:市販のこしあん
油を加えることにより嚥下を助けるだけでなく、エネルギーも摂ることができます。



参加者は病院・福祉施設・学校・行政と職場は違いますが、全員現役の栄養士・管理栄養士です。栄養士・管理栄養士は施設によって1人配置の現場も多くあります。日常の業務の中で「もっと良くなる方法はないか」と悩んだ時、研修会に参加する事でヒントを得る事もたくさんあります。
そして研修会では同じ悩みをもつ栄養士・管理栄養士仲間と出会い、情報を共有することが出来るだけではなく、大学時代の恩師と再会することもあります。
既に栄養士会活動に参加している学生もいますが、卒業してからも同じ資格を持つ仲間として一緒に活動出来たらと思います。

                             まるお