食料農業システム調査実習:今年も調査が始まります

2018年5月29日、食料農業システム調査実習を受講しているシステム学科3回生20人が、今年度の調査先となるJAおうみ冨士(直売所「おうみんち」)と開発営農組合を訪れました。

学生は、ここに来るまでに管内の農業を取り巻く状況について入念な事前調査を行っています。今回の訪問では、これから予定されている本調査に先立って、事前調査では調べきれなかった調査先の実態について、直接ヒアリングや見学を行いました。

昨年度も同実習でお世話になった岡本さんからは、開発営農組合の事業展開についてご説明いただき、JAおうみ冨士の祖父江さんからは、直売所の運営と地域農業とのかかわりについてお話しいただきました。




研修棟で栽培中のモリヤマメロンやおうみんちのバックヤードなど、普段はなかなか目にすることのできない場所も案内していただきました。参加した学生たちが真剣な表情でメモを取っている姿が印象的でした。




本調査の様子も、随時このブログでご紹介できればと考えています。乞うご期待!(淡路、宇山、山口)


おまけ:バス出発までの間、みんなでジェラートを食べました

植物生命科学実習A/B

微生物の培養・分離(最終日)

これまで島先生の実習では、微生物の基本的な培養・分離方法を学んできました。
その中で麹菌、酵母菌、乳酸菌などを培養し、また栄養特性についても考察しました。

少し間が空きましたが、最終日の今日は酵母菌の発酵力の測定を行いました。
使用したファーモグラフⅡという機器は、パン生地の発酵によるガス発生量を計測するのに用いられるそうですが、今回はパン生地に似せた液体培地を用い、一定時間後の炭酸ガス発生量から酵母菌の発酵力を評価しました。

6回目ともなると、みな慣れた手つきで実験を進めていましたが、実際に起こる発酵(反応)を見て、少しでも“生きたものを扱っている”という意識を持てたでしょうか。



「卒論研究」近況報告(中村研究室)


コムギはイネ、トウモロコシと並ぶ世界の3大穀物のひとつです。私たちの食卓に、パン、パスタ、ケーキやクッキーなど多くの食品を提供する原料となる重要な作物です。

どんな作物にも生まれ育った故郷があります。コムギの起源地は中央アジアのコーカサスからイラクにかけた地域です。メソポタミアの肥沃な三日月地帯で栽培が始まりましたが、もともと乾燥地域で生まれ育ったコムギは、冠水や湛水など過剰な水ストレスに弱い特徴を持ちます。ですから、日本のような高温湿潤な環境はコムギの栽培には不適です。特に、水田転換畑のような水はけの悪い条件はコムギの栽培を難しくしています。

私たちは、過剰な水ストレスがコムギの発芽と成育にどのような影響を与えるかを調べています。耕作放棄された水田を使ったコムギ栽培に少しでも役に立つ知識を得たいと希望しています。

卒業研究では、「冠水ストレスがコムギの発芽と幼苗成長に与える効果の解析」をテーマに、6倍性と4倍性の品種群を用いて実験を始めています。これまでの試験管検定法に替えて、バーミキュライトを満たした5mlのチップを用いたチップ検定法(図A~D)を採用して、実験を進めています。

以下の図は、春播き性のパンコムギ標準品種チャイニーズ・スプリングを用いた検定の様子です。吸水種子をチップのバーミキュライトに播種して、ストレス無しの条件で育てた対照実験の様子です。今後は、材料品種とストレス条件をいろいろ変えて調査する予定です。

卒論研究はゼミ生の7名全員の共同研究として実施しています。「一つの目標を皆で共有し力を合わせて完成する」、これが趣旨です。

 

A.吸水種子の播種当日
 

 

B.吸水種子の播種7日目

B.吸水種子の播種7日目
 
 
 C.吸水種子の播種10日目


C.吸水種子の播種10日目

 

D.吸水種子の播種14日目

D.吸水種子の播種14日目
 


E.研究室での集合写真(521日)


E.研究室での集合写真(521日)
 
 
F.初めてのゼミ会(2月8日)

F.初めてのゼミ会(2月8日)
 
 

植物生命科学実習A/B

アブラナ科蔬菜類につく昆虫の調査(前半)

アブラムシ類やモンシロチョウの幼虫など、この時期にアブラナ科の野菜を育てているとよく悩まされます。今回の実習項目では、キャベツ・コマツナ・ダイコンの3種類のアブラナ科の葉につく昆虫を調べました。
















葉の種類による食害の様子、幼虫の成長度合い(体重)、
また、屋外で育てたこれらアブラナ科蔬菜の葉についている昆虫の違いなどを観察しました。
モンシロチョウの幼虫だと思ったら実際は違ったり、知らない昆虫もいたようですが・・・

なぜ?どういう理由でそこにいるのか?

後半の実習ではこれらの昆虫の同定や、さらに“幼虫に寄生する昆虫”などについて、詳しく学び調査します。

堂圃場で田植え(塩尻ゼミ)

 ある学生の卒業研究のため、参加できるゼミ学生で田植えをしました。
田植えは、2回生の実習以来だったので、最初は時間がかかりましたが、最後は慣れてきて、実験調査用の田植えが終わったあと、余った場所に、「塩」と苗で字をかくほど、余力がありました。
育って、綺麗な字になって、見えてくるかどうか楽しみです。


「塩」にみえるかな?
後ろに下がりながら、20センチ間隔で植えていきます。

食の循環実習:モクモク手づくりファーム見学

5月15日と22日の「食の循環実習Ⅱ」(4学科の2回生全員が受講)では、2回に分かれてモクモク手づくりファームの見学を行いました。
モクモク手づくりファームの理念や六次産業化の取り組みなどについてお話しを伺った後、手づくりウィンナー教室を体験しました。各テーブルごとに挽肉を練って羊腸に詰める作業を協力して行いました。楽しみながら学ぶことができたことと思います。(竹歳)




入門ゼミで「ビールゲーム」をしました

5月18日の入門ゼミでは、昨年に引き続き、宇山クラスと竹歳クラス合同で「ビールゲーム」をしました。 これは、工場・一次卸・二次卸・小売りの各パートに分かれ、それぞれが在庫の適正化や受注残の最小化を目指して発注量を決めていくビジネスゲームです。
甲南大学経営学部加茂ゼミの3回生の指導のもとでゲームを進めました。すぐにゲームのルールには慣れたようでしたが、各段階の意思決定が遅れて影響を与えることに悪戦苦闘気味でした。
「先を見て意思決定することが難しかった」「情報共有の重要さがわかった」「流通もけっこう難しいことがわかった」といった感想があがりました。 ゲーム終了後は甲南大生も交えて懇親会の時間を持ちました。 (竹歳)

中国農業科学院蚕業研究所を訪問しました

2018年5月7日、食料農業システム学科教員の宇山・竹歳が、中国江蘇省鎮江市にある中国農業科学院蚕業研究所を訪問しました。蚕業研究所では、蚕や桑の原種が保存されている様子を見学したほか、同行の松本継男・京都工芸繊維大学名誉教授が講演を行いました
5月8日は、江蘇省東台市にある製糸企業と養蚕農家を見学しました。日本の生糸生産は激減して輸入比率が90数%になっていますが、この製糸企業が日本の輸入生糸の30%を供給しているとのことでした。現在日本では見ることが少ない養蚕農家や製糸工場の様子は大変興味深く、貴重な体験になりました。
この他、蚕業研究所が所在する江蘇科技大学の経済管理学院も訪問し、竹歳が「自然エネルギーと地域の発展」と題して講演を行いました。(竹歳)

蚕の原種保存

桑の原種保存

養蚕



桑畑

製糸工場




植物生命科学実習A/B

植物の病害防御機構について学ぶ実習の最終日



2週間前の実習で、タバコの葉に接種したTMV(タバコモザイクウイルス)による病斑を観察し、感染したウイルスの存在をELISA法(酵素免疫測定法)を用いて評価しました。


タバコのTMVに対する抵抗性反応が起こるとどうなるか?
また抵抗性を持たない株ではどうなるか?
実際に起こったこれらの違いを通して、タバコのTMVに対する抵抗性反応の仕組みを学びました。



ELISA法は、医薬分野(感染症やアレルギーの検査)や食品分野(アレルゲンの検出)など、様々なところで利用されている手法なので、ぜひ覚えてほしいものです。


最後に担当の奥野先生から解説を聞き、空いた時間でみな必死にレポートにまとめていました。


100人田植え

5月13日、守山市で「100人田植え」が開催されました。 これは、農学部と連携協定を締結しているJAおうみ冨士と開発営農組合が農林水産みらい基金の助成を受けて「農育みらいプロジェクト」の活動として取り組んだものです。
(詳しくは、http://www.miraikikin.org/activities/agriculture/ohmi.html
このプロジェクトには、農学部の学生グループも3年前から関わっており、今回もスタッフとして準備と当日の運営を手伝いました。
生憎の小雨でしたが100人を超える参加者があり、無事田植えを行うことができました。 田植えの後は、地元産の美味しいおにぎりをいただきました。(淡路、坂梨)


学生たちは定期的に現地に通い、開発営農組合の方々から指導を受けながら、作物栽培を行ったり、消費者交流のイベントをサポートしたり、様々な活動をしています。
興味のある方は、https://www.noiku-mirai.com/ をチェックしてください。
現在、仲間を募集しています。一緒にやってみませんか? 
詳しくは、淡路、坂梨まで。





農学基礎実験A

先週に採集した昆虫を班ごとに図鑑を見ながら分類しました。


自分たちが採ってきた昆虫の名前を調べるのは、楽しそうでした。

その後、選んだ昆虫の観察を行い、スケッチをしました。実体顕微鏡下でみる昆虫は肉眼でみるのとは違い、様々な発見があったようです。

百済寺樽の田植えをしました

5月5日、湖東三山のひとつ百済寺がある集落で、食料農業システム学科の学生3名が田植えに参加しました。
これは、銘酒と謳われた僧坊酒「百済寺樽」を復活させるプロジェクト活動として行われたものです。信長の焼き討ちで途絶えた「百済寺樽」を昨年444年ぶりに復活させました。今年はさらにパワーアップして取り組もうとしています。まずは酒米の田植えからスタートです。学生たちはプロジェクトの協力スタッフとしてお手伝いしています。水色の「百済寺樽Tシャツ」は、スタッフの証です。今年のお酒はどんな味になるのでしょうか? ちなみに昨年のものはあっという間に完売しました。(淡路)










京大芦生演習林での調査

4月26日、京都大学芦生演習林に大学院生と行きました。
ブナの葉がどのような匂いを出しているのか、また、その匂いが他の動植物に影響を与えているのかを研究しており、今回はブナの葉の匂い捕集です。
 芦生の森は、気温は10度前後でしたが、様々な樹木の葉が展葉しはじめており、春を感じました。
 塩尻研では、紅葉シーズンには、新ゼミ生(3回生)も含めたゼミ合宿を芦生演習林で企画しています。

農学基礎実験A

4月30日、晴天
植物生命の2回生の、農学基礎実験Aで、昆虫採集をしました。
瀬田キャンパス9号館から堂圃場までの道のりです。
虫好きといっていた学生はもちろんのこと、嫌いだといっていた学生も、補虫網で虫を捕まえると喜んで、観察していました。
次週は、採集した虫を分類同定した後、観察、スケッチをします。