8月26日から9月2日まで、ハワイでの農業体験実習が始まります。
事前学習では、ハワイの植物のアンスリウムなどをそれぞれの班ごとに調査し、英語での発表内容に仕立てる発表準備を行なっています。大学が提供する英会話なども学生たちは受講し、英語力のアップにも余念はありません。
ハワイでの学びの一つに、遺伝子組み換えパパイヤの圃場見学があります。今年は例年訪問していた会社の社長が高齢のために引退し、別の方の圃場を訪ねることになりました。
また、開発過程を教えてもらうために、現地の研究所USDAを訪ねます。
ハワイ島は火山島で、今でもキラウェア火山が時折噴火しています。とても若い土壌なので、痩せており、その土壌でも育つ農産物はパパイヤなどの限られています。
ところが、リングスポットウイルス病というパパイヤの実も茎もダメにしてしまうウイルス病が蔓延し、パパイヤ産業が壊滅的な被害を受けました。これを回避する手段として、ウイルス病に抵抗性を持たせる遺伝子組み換え技術が用いられ、見事に回避できた経緯があります。現状ではこの病気は治り始め、現地では農家は遺伝子組み換えパパイヤ(GMO)と組み換えていない(non-GMO)パパイヤを併用して栽培し始めています。
ハワイでGMOパパイヤ栽培が認められる過程では、賛成派と反対派が熱く議論した経緯があります。この様子をまとめたのがFood Evolutionという映画です。事前学習としてこの映画を視聴しました。その様子がこの映画の上映団体のファンサイトに掲載されました。
https://foodevolution-fan.jp/screening/
意外なことに、ハワイは今の日本より涼しく(30℃くらい)、過ごしやすいです。関係の皆さまと再会できる嬉しさがあります。今年の参加者は8名と多く、彼らにハワイの農業、パパイヤやコーヒー、アンスリウムなどの農業とそれにまつわる移民などの社会構造、ハワイの外来種ではないNativeな自然を体験させてあげたいと思っています。
(古本)