トマトの収量調査を行いました! ~Pat-k遺伝子と接ぎ木の効果の検証~

 農学科の3回生実習の中で4月から取り組んできたトマトの栽培実習。DNAマーカーを用いた遺伝子型の解析に始まり、接ぎ木と苗の移植、5月の本圃への定植を経て、711日にようやく収穫の時を迎えました。昨年は授業のコマ数の関係から全員での収穫が叶いませんでしたが、今年は全員で協力して収量調査を実施することができました。

収穫前のトマトの様子

実習の内容について説明中

収量調査の様子

今年の実習では、湛水対策としてトマトをナスに接ぎ木しました。本来は時間を取って接ぎ木した植物を観察したかったのですが、収量調査だけで時間がいっぱいになってしまいました。写真は収量調査の最中に学生さんが撮影してくれた接ぎ木苗基部の様子です。台木と穂木の接合部を境に明確な違いが見られ、やはり種が異なる植物間では接ぎ木が可能でも茎の発達に大きな影響が出ることが確認できました。

接ぎ木した植物体の基部
(台木がナス、穂木がトマト)

本実習の核となるテーマは、単為結果性遺伝子Pat-kの遺伝子型(変異型ホモ、ヘテロ、野生型ホモ)が果実の特性や収量にどのような影響を及ぼすかを明らかにすることです。レポート課題では、収量データを使って学生たちがそれぞれ考察していく予定です。どのような視点からの分析が出てくるのか、そしてPat-k遺伝子の働きをどのように捉えるか、とても楽しみにしています。

野菜園芸学研究室 滝澤