卒論発表会を開催しました (植物生命科学科)

 毎年この時期になると、卒論発表会を開催します。一年ないし一年半をかけて実施した実験結果を取りまとめ、関係者に報告する機会となります。

4年生が、主に3年生や2年生(そして少数の教員)に対して発表するのですが、このこれまでの結果を「まとめる」・「発表する」・「質問を受ける」・「答える」というプロセスは学びの中でも重要な位置を占めます。




学びの効果はいろいろあると思いますが、

(1)わかっていたはずの実験操作や実験理論についてまとめる作業の中で初めて腑に落ちる、

(2)その作業を通して先行して実験していた先輩の言いたかったことが一段深く理解できるようになる、

(3)これでわかってもらえるだろうと思っていても、聴衆は意外にわかってくれない、つまり自分の説明では言い足りていない、

(4)質疑応答の中から新しい視点を得る

(5)実験の全体を見通せるようになって初めて、そんなに進展していないことに気が付く、

(6)それとは逆説的だけれど、ちゃんと進んだ部分にも気が付く、

(7)教員の気がついていない点に気が付くこともある、実験の現場では教員より自分の主体的な考えの方が当てになる、

など、ただ授業を受けただけで得た気づきとはまた違うレベルの理解度に達していることを知る大きなステップです。学生も大変ですが、教員も大変で、終了時には大きな山場を超えた達成感で会場はいっぱいでした。


ところで瀬田キャンパスの体育館は、本年から冷暖房が完備されました。本日、初めて運転したそうです。スイッチを入れてから1時間もすれば底冷えのする体育館が、ほのかに暖かく、議論で沸騰するポスター前はちょうどいい塩梅でした。キャンパスの整備に力を入れてくれていることにも感謝です。

例年、私の研究室では、ポスター発表の後にもう少し実験したいというものが現れます。学生時代に自由にできる時間をそこに費やすのは正解だと思います。遊ぶことも大切です。同じように実験する環境はおそらくもう一生ないことを考えると大切です。悔いのないよう、残りの学生生活を送ってもらいたいです。

(古本)



卒業生らの研究成果が論文公開(生命・浅水研)

 昨年度修士課程を卒業した、周藤充哉さんらの研究成果が、学術誌 Scientific Reports で論文公開されました。

Green manure-induced shifts in nematode communities associated with soil bacterial and fungal biomes

Atsuya Sudo, Daisuke Yoshimura, Hiroyuki Daimon, Shusei Sato & Erika Asamizu

 

下記リンクから、どなたでもアクセス可能です。

https://doi.org/10.1038/s41598-025-31442-y

 

有機肥料の一種である緑肥が、土壌微生物を豊かにする効果について、線虫の食性(細菌食・菌食・植物食・雑食・捕食)の存在比を利用した「線虫インデックス」で捉えることに成功しました。

 

私たちは、2021年から龍谷大学「牧圃場」で試験栽培を実施してきました。その過程では、多くの卒研生にもこの研究に参加してもらいました。論文のAcknowledgements (謝辞) 欄に総勢15名が記載されているのは、そのためです。


作物栽培において、線虫を含む土壌生物が豊かな「健全な土壌」を作り、評価することを目指して、日々研究を進めています。

 

(浅水)


農学科4年生が土壌肥料学会関西支部講演会で発表しました


1211日に行われた土壌肥料学会関西支部講演会で土壌研の4年生4名が発表を行いました。



水稲栽培におけるカリ長石のカリウム肥料効果と鉱物溶解現象

○尾花颯太¹・重田悠馬¹・木田圭介¹・森泉美穂子¹・阿江教治²



高吸水性樹脂(SAP)およびフェノール性酸が鉱物中カリウムの溶出に及ぼす影響

〇坪倉楓・西川実沙希・森泉美穂子(龍谷大学)



高吸水性樹脂を用いた汚泥廃棄物からのリンの回収

〇木村智紀¹・松本真悟²・森泉美穂子¹(1龍谷大学・2島根大学)



高吸水性ポリマーを用いたアルミ型リン鉱石および鉄型リン鉱石からのリン溶出

〇丹羽しずく¹・大石徹²・森泉美穂子¹(¹龍谷大学・²日鉄セメント株式会社)




他大学の先生方からの質問にも何とか応えて頑張りました。発表後の笑顔は格別ですね! 


 (森泉・土壌学研究室)







JR西日本「滋賀カレッジ」成果報告会

2025年11月28日、JR大阪駅前の「APイノゲート大阪」にて、西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)が主催する「滋賀カレッジ」の成果報告会が開催され、食料農業システム学科の1年生5名が参加しました。

同社では、若者視点による地域課題の解決や観光コンテンツの魅力発掘などを目的とした産官学連携プロジェクトとして、対象エリアの参加自治体と大学がチームを組み、参加自治体のサポートを得ながら、学生が具体的な解決策や観光コンテンツなどを提案する取り組みを実施しています(2024年度は「瀬戸内カレッジ」)。

2025年度は、滋賀県を対象エリアに「滋賀カレッジ」として実施され、龍谷大学チームは彦根市と連携し、同市の主に観光面での課題解決策や新たな観光コンテンツの創出に取り組みました。

2025年9月17日~18日には彦根市で現地視察を行い、観光資源や観光客の動線などを調査。彦根市の魅力や課題を整理したうえで、チームで議論を重ね、成果報告会での発表に至りました。

成果報告会では、「ひこねリミックス~伝統と遊びで旅をデザイン~」をテーマに、小学生連れのファミリー層をターゲットとした旅行プランを発表しました。彦根城や夢京橋キャッスルロード、四番町スクエア、足軽組屋敷などを巡る周遊型プランを提案し、現地視察で感じた課題を踏まえた工夫として、彦根城内の移動を補助する「籠サービス」、まちなかでの「映え体験・グッズ制作」や「カロム体験」、足軽組屋敷を活用した「ひこにゃんコンセプトホテル」といったアイデアを盛り込みました。

本取り組みを通して、学生たちは、実際に地域を見て歩いて話を聞いて、考え議論し、その成果を発表するという、座学では得難い経験をすることができました。   (竹歳)


発表の様子①

発表の様子②

発表資料(現地視察の紹介スライド)

集合写真

【滋賀カレッジ】
■参加大学:追手門学院大学、関西大学、近畿大学(関西観光教育コンソーシアム)、神戸松蔭大学、清泉女子大学、龍谷大学、和歌山大学
■参加自治体:大津市、彦根市、長浜市、近江八幡市、栗東市、甲賀市、高島市
■主催:西日本旅客鉄道株式会社



国立台湾大学でセミナーを行いました

 国立台湾大学のDepartment of Agronomyの陳虹諺准教授に招かれて、12月12日に同Departmentの大学院生にセミナーを行いました。あまり考えずにつけたセミナータイトルは「Data science transforming agricultural research」。少し仰々しかったような。

ここ数年研究室から出た成果(論文4本分)をダイジェストで話しました。結構難解で複雑な話が多かったと思うのですが、皆さん非常にまじめに聞いてくれて、後で質問も多く頂きました。その向学心には大変関心するとともに、前向きな気持ちにさせてもらいました。

陳虹諺准教授始め台湾大学の関係者・学生の皆さんにはこの場を借りて厚く御礼申し上げます。

セミナー後に学生の皆さんと。向かって右端が陳虹諺准教授、中央が著者