有機農業で障がい者支援を、「びわこ板倉ファーム」の挑戦を見学に行きました

 私の研究室(環境生理学研究室)では、研究室に配属後には実験台での実験作業が中心になります。PCRや制限酵素処理、GFP蛍光の顕微鏡観察などを行うことが常です。こうした実験や分析も大切ですが、農業の現場を忘れてしまいがちになるのが難点です。

 そこで、3年生には、こうした実験の手ほどきのほか、そもそも農業のもつ力を感じて欲しくて、農福連携の実例を体験してもらうことにしています。過日は、雨の降る中、守山にある「びわこ板倉ファーム」を訪ねました。

 ここでは無農薬・有機農業で綿花などを栽培し、障がい者支援を行っています。

 まずは、圃場のワタを見学させてもらいました。和綿、バルバデンセ、などいろいろな品種が植えられていました。





栽培体験をさせてもらう予定でしたが、小雨の中でしたので、スキップし、施設内へ。




 施設では、取り組んでおられる農福連携の制度などを解説していただいたのち、綿花からワタを取る体験をしました。やわらかいワタに学生たちは感激しています。ワタから糸を繰る原理を学び、糸を簡単に繰ってみる体験もしました。「これは、手品だ!」という学生の声に、彼らの感動が見えます。



 お昼には、ファームで収穫された有機栽培米を炊いた食事をいただきました。サラダ、豚汁、ごはん、どれもとてもおいしかったです。



 農業で地域を支えること、どのように価値を付加していくか、さらに農作業を通してノーマライゼーションも果たしていく。それぞれの難しさと大切さをを感じました。
 最後に、薪ストーブの前で、本日を振り返り、訪問を終えました。

 今回の訪問を受け入れてくださった「びわこ板倉ファーム」のみなさま、貴重な体験をさせていただきました。ありがとうございました。

(古本)