ラボ合宿で芦生演習林にいってきました(2日目)。


2日目は、石原先生の引率のもと、芦生原生林にはいりました。
林道を車でいくこと小一時間。そこから、徒歩で2年前からシカ柵を設けた区域にはいりました。シカがいない区域とシカのいる場所ではどのように下草が異なるかという研究です。歩いてみてわかったのですが、シカのいる区域よりは少しは、下草が戻ってきているようには感じましたが、石原さんによると予想よりは回復が遅いそうです。それは、シカが増えてから長年経ってしまったせいで、埋蔵種子が少なくなってきてしまったからではないかと考えておられました。


(下草は回復しているように見えるが、殆どがシカが食べないシダ植物)


(ナツエビネ)
由良川の源泉をたどり、そのまま突き抜けると福井県と滋賀県と京都府の3県が接する地点にでました。そして、福井の方をみると遠く遠くにうっすらと日本海が見えました。
日本海を見ながら、デカい具のない塩おにぎりを食べた後は、マイクロバスが待つ林道まで一気に降りました。
昼食たべて、ゆっくりしているときに、技官さんが「そろそろ、行かないと雨がふるかもしれない。雨の匂いがするから。」と仰ったのですが、その通りで、マイクロバスに乗り込んだ直前に大雨が降ってきました。すごい!さすが!と思ったのでした。

来年もまた芦生にお世話になる予定です。来年はどこに案内してもらえるのか楽しみです。


塩尻

ラボ合宿で芦生演習林にいってきました(1日目)。

 塩尻研究室の3回生と4回生の総勢20名でラボ合宿にいってきました(9月9日~10日)。場所は京都大学芦生演習林です。





 ついてすぐに、林長の石原先生から、芦生原生林のことと、ここで行われている研究についての話を聞きました。その後、4回生の中間発表会を行いました。3回生はそれを聞いて、自分の卒業研究テーマを決めていきます。



 発表会終了後は、料理担当者の指示にしたがって、餃子班とカレー班にわかれ料理をしました。



 20名分の食器を誰が片づけるかは、じゃんけんで決めたのですが、盛り上がりました。
また、その後、翌日の朝食と昼食(おにぎり)担当もジャンケンできめたのですが、朝早くにおきなければならないため、余計にもりあがりました。ちなみに、塩尻も担当者にあたってしまいました。



塩尻

ハワイ実習(最終日)

ハワイ実習最終日には、前日にお世話になったUSDA(農務省)にて、今回の実習で学んだことや、
今後日本で勉強することなどを、研究者やスタッフの方々に向けて報告を行いました。
質疑応答もあり、英語での対応が不慣れななか、学生たちはなんとか応答しようとしていました。
学生ならではの新鮮な視点があり、興味深かったという好意的なコメントもいただきました。

会場案内
岩堀先生のオープニングトーク
線虫チームの報告
研究報告だけでなく、さまざま立場で将来的に英語を使った報告をするかもしれません。
最初の一歩としていい経験になったのではと思います。

報告後はUSDAの研究施設を案内してもらいました。
学生だけでなく教員も(のほうが)興奮した時間帯でした。
さすがアメリカ政府の研究機関です。

マイヤーズさんに研究室を案内してもらう 
USDAで全体写真

最後の夕飯では、パパイヤ工場のAokiさんやロータリークラブの方々が中心となって、
バーベキューを準備してくださり、たくさんの肉をいただきました。
学生たちは大変満足です。




今回の実習においてご尽力くださったすべての方々に、

改めて御礼申し上げます。(坂梨)

ほろ苦い学会デビュー

先週、高松市で開催された「植物微生物研究会」研究交流会に参加してきました。

吉本君が卒研内容の発表を行いました。手話での発表です。
私も長年いろんな学会に参加してきましたが、手話での発表というのは見聞きしたことがありません。分野にもよるかもしれませんが、とても珍しいことだと思います。

発表に際しては、手話通訳を手配しました。このような専門分野の手話通訳は初めてだと仰っていました。専門用語や研究内容については、事前に打ち合わせをして臨みました。

いちばん困ったのは、講演の聴講です。早口の演者が専門用語を連発すると、音声認識ソフトはほとんど使い物になりませんでした。結果的に吉本君はスライドを目で追うだけになってしまい、不便な思いをさせてしまいました。今後の課題です。

今回受け入れにあたっては、主催者である香川大学の先生方、事務局の東北大学の先生方に寛大なご理解とご協力をいただきました。ありがとうございました。

いろんな方が言われることですが、吉本君はパイオニアです。彼がこれからもパワフルに進んでいくのを、サポートし続けたいと思います。(浅水)




ハワイ3日目 (パパイヤ)

 3日目の早朝と午後には、ハワイの主要農産物のパパイヤについて学びました。
 まず、早朝にパパイヤを集荷し、輸出用の処理を行う工場を訪問しました。コバエの拡大を防ぐため、表面の熱処理を施します。続いて、良いパパイヤのみを選別し、パパイヤの品質を守る努力をされています。
 安ければいいというのとはまた違う、ブランドを育てる姿を知ることができました。


(ここで選抜されたパパイヤは豚の餌になります)


(遺伝子組み換えパパイヤとそうでないパパイヤを区別するシール)
 見学後、完熟した遺伝子組換えパパイヤを試食しました。とても甘くて美味しかったです。

 続いて、USDAを訪ね、ウイルス病で崩壊しかけたハワイのパパイヤ産業を遺伝子組み換え技術が救った話を伺いました。申請に時間がかかったこと、どうにか、産業が崩壊する前に達成できたこと、日本への輸出許可を得るのも大変だったこと、など、申請した当事者から伺うことできました。上の写真は、その技術開発者ゴンザレス博士への顕彰のための盾です。

 午後からは、パパイヤを植えている農地を見学させてもらいました。パパイヤは計画的に栽培できる作物で、どのくらいの広さで植えるとどの規模の儲けが出るかわかるとのこと。雨がよく降るヒロにおいては火山性の痩せた土壌でも栽培できる作物だとのことでした。
 生産者・仲買人、政府の研究者が一体となって、ウイルス病から復興する歴史を知ることができました。

 「遺伝子組換え植物(GMO)」といえば、全てを一括りに、批判の対象となる風潮もあります。開発企業の思惑に賛成できない人など、反対の意思を持つ人にも立場・意見はあるでしょう。キリスト教などの教義上の理由から反対する立場もあるでしょう。
 今回のパパイヤのケースのように、地元の産業を支える技術基盤として活用される場合などは、こうした批判とは一線を画すものだと感じました。GMOの技術を教える立場の古本としては、活用される現場を訪問することで、その有用性を確認できた良い機会となりました。
 また、農業経営と技術革新が一体となっている姿に、農業経済学的な観点からも学ぶべき点がとても多いというのが同行した教員の言葉でした。本農学部は4つの学科からなりますが、こうした実例を目の当たりにすると、どの学科の学びも独立していないことに気がつきます。わかってはいても自分の分野に閉じこもりがちな従来のスタイルを反省させられる時間でした。

 パパイヤ工場の社長Aokiさん、農場の社長Ichimaruさん、USDAのSuzukiさん、こうした訪問地の候補を提案してくださったアメリカ領事館ほか多くの方々の協力を得ました。この場を借りて御礼申し上げます。
(古本)

 







ハワイ実習3日目

 ハワイ実習3日目は、USDA(アメリカ合衆国農務省)の研究所を訪問しました。

 USDAでは、ハワイの遺伝子組み換えパパイヤの育成に大きく貢献されたスズキさんと、ハワイ島の線虫問題に取り組んでいるマイヤーズさんの講演を聞きました。学生たちは実際の英語の講演を聞くのは初めてだったと思います。ネイティブ英語の速さに皆戸惑っているようでした。

スズキさん(上)とマイヤーズさん(下)の講演

 講演の後は、アンスリウム等の鉢や切り花を生産流通する会社「Green Point Nurseries」を見学しました。社長のタノウエさんが熱心に説明してくださり、学生たちも日本ではあまりお目にかかれないアンスリウムの出荷風景を興味深く見学していました。

色とりどりのアンスリウムを眺めながらタノウエ社長の説明を聞く

アンスリウム圃場で線虫被害と思われる株を掘り取る線虫班


 アンスリウムはバナナネモグリセンチュウという線虫の被害が大きく、根や茎が褐変し、ひどい場合には枯死してしまいます。線虫班はあらかじめ植物防疫所に許可を受け、線虫を大学に持ち帰って調査を行うべく土壌採取を行いました。〈4日目に続く〉
(岩堀)

夏のゼミ活動―梨編ー

淡路ゼミ恒例の梨の収穫・選果体験を東近江市愛東で実施しました。
8月19日、「梨づくり名人」の称号をもつ農家さんの梨園で収穫作業を体験しました。手ほどきを受けながら収穫適期となった梨を慎重に見分けながら、作業を進めていました。


翌日は、梨の選果場で選果作業の体験をさせてもらいました。実際に選果ラインに入って作業をすることは、なかなかできない体験です。作業をしながら、規格・等級と価格の違いなどを学ぶことができました。作業の後は、とても甘くて美味しい梨をご馳走になりました。


午後からは、規格外となった梨を無料で分けてもらい、道の駅「あいとうマーガレットステーション」のキッチンスタジオで梨のピザを焼きました。はじめはピザの具として梨が合うのかどうか疑問でしたが、実際に食べてみると美味しいことがわかりました。


それから半月ちょっと、9月8日に、あいとうの梨をPRするため、「あいとう梨まつり」にサポートスタッフとして参加しました。猛暑の中、学生たちはゲームなどの進行のため、会場を動き回り、祭りを盛り上げてくれました。
梨の作業体験とイベント参加を通して、参加者それぞれが学びのタネをみつけたことと思います。お世話になった愛東の皆さんに感謝。(淡路)


ハワイ2日目

ハワイ実習2日目は、ヒロ本願寺別院の参拝と日本人墓地の参拝をしました。
 
 日曜日の朝は、ヒロ本願寺別院の日曜礼拝参拝から始まりました。

 ヒロ本願寺別院は、町の中心部分に位置します。多くの日系人がこの日曜礼拝に集まっていました。お寺に着いて、由来などの説明を受けつつ、婦人会のかたがたから、手作りの赤いレイをもらい、それぞれ首にかけてもらいました。



(ヒロ本願寺別院の参拝)



 開教使の馬場さんは、龍谷大学の建学の精神とそれを表す5つの要素「平和」「平等」「自立」「内省」「感謝」について参拝者に法話をしてくださいました。英語で聞く、建学の精神はいつもとちがって新鮮に聞こえました。

 その後、日系3世や4世の方々と、交流する時間をいただきました。

 



(婦人会の方々からのもてなし)



 みな日系人だけに、写真をみてもよくわからないでしょうが、話している言葉は英語です。熊本・広島・沖縄などを出身とするということで、地域の話や今の生活の話などを伺いました。

 昼からはヒロの町のダウンタウンを散策し、その後、パホアというところの日本人墓地を参拝しました。ここは5年前の溶岩流で、墓地が飲み込まれかけたところです。

 


(パホアの日本人墓地と溶岩)



 墓地の休憩所の壁きわまで、溶岩流はやってきました。

 こんななかで、日系の方々は農業を営み生活してきたのだと、自然の恐ろしさと人のたくましさを垣間見ることのできた時間でした。

 こうした自然の猛威にさらされる中で、浄土真宗がかれらの心の救いになりコミュニティーの支えになったのだと容易に想像することができました。

 自然と農業とそこで生活する人々の姿を一挙に実感できる時間でした。

<3日目に続く>

(古本)

ドイツスタディツアーを実施しました

食料農業システム学科では、実習科目「食料農業システム調査実習」により、初のドイツスタディーツアーを実施しました。

2回生6名、3回生4名、4回生1名、合計10名の学生が参加し、農学部で4回の事前学習を受けた後、2019年9月6日から13日までの8日間、ドイツ南西部、バーデン=ヴュルテンベルク州フライブルク市とその周辺の農村域に出かけてきました。





フライアムト村では、風力や太陽光、バイオマスなどの再生可能エネルギーによる発電に取り組む農家を見学。環境運動を主導してきたシュルツさんからくわしい解説をお聞きし、熱心にメモをとります。



フライブルク市ヴォーバン地区では、自動車を分離した街づくりや、自然エネルギーを利用した住宅のデザインについて、聞き取りと観察をしました。さらに街の一角にある市民参加型農園を訪れ、移民を含めた様々な文化的背景をもつ人たちが、多様な野菜を栽培するアーバン・ファーミングについて学習しました。


シュバルツバルト野外博物館を訪問。黒い森地方の伝統的な農家の構造や農民の生活のようすについて、移築された家屋や水車小屋などの実物を通して学びました。



毎日の食事は、ドイツ南部の食文化を実体験するチャンスです。この日の昼食は、農家で生産されたハム、ベーコン、バター、チーズ、リンゴジュースなどをいただきました。



ブライバッハ村では、ヤギの群れとともに山地の林道や牧草を約3時間にわたってトレッキングしました。ヤギに餌を与えながら、農家による林業や畜産業のようすを観察します。


電車を乗り継いで、フランス東部のストラスブール市にも足を伸ばしました。大聖堂の前をスタートして、アルザス地方の伝統家屋が残る旧市街を散策したり、水上バスから欧州議会の本会議場を見たりしました。


この他にも、産直の朝市、スーパーマーケット、ブドウ園、ワイン醸造所、オルガン博物館などを見学しました。参加した学生にとっては、ドイツ南部の現場に立ち、食・農・環境について、特徴ある取り組みの数々を学ぶ貴重な機会になったと思います。
現地コーディネーターの池田憲昭さん、お世話になった市民のみなさんに心から御礼申し上げます。(竹歳・落合)


線虫学会で発表してきました

先週、つくば市で開催された線虫学会に参加してきました。

学生さん2組が、卒研内容のポスター発表を行いました。






















なかなか堂々とした発表ぶりです。が、他大学の学生さんや研究者の方の質問には十分答えられなかったようで、このあとヘコんでいました。この経験を活かして、残り数ヶ月となった卒業研究に邁進してください!(浅水)