海外農業体験実習 ハワイ 3日目

 3日目からはヒロでの活動です。

午前中に、アンスリアムの栽培・販売・海外輸出を行う、Green Point Nurceriesのエリックさんを訪ねました。


100万株といったか、メモを忘れて正確な数を忘れましたが、広大な面積に火山岩を敷き詰め、遮光しアンスリウムを栽培しています。会社が立ち上がったころは近隣の農家から買い付けもしていたとか。ところが、高齢化などを理由に品質が保てなくなってきて、自社での生産に切り替えたそうです。もちろんそれまで買い取っていたところとは衝突が起こり、少し頭が痛い問題なのだとか。ここでも品質を守り、地域と折り合いをつけるというコナでも説明された問題でした。

他にもショウガ科の植物やランをうえはじめています。




ランは10年までに始めたとか。私たちがお世話になり始めたころに始めていたのですね。キラウエア火山の噴火で買い取っていた農園が焼け、自社生産を強めたとのことでした。

次には、一丸さんのパパイヤ農園に行きました。





ここでも、いかに品質を保つのか、が課題でした。少しでも傷や歪みがあれば廃棄です。ついた実のうち、4割ぐらいが商品となるとのことでした。
GMOパパイヤであるレインボーの栽培や実食を経験させるのが私の意図ですが、パパイヤは4年で植え替えます。もうウイルス病が落ち着いたので、レインボーと非組み換えの品種を植えていました。

パパイヤもアンスリウムもコーヒーも、ブランドを守るために多くの努力を払っているのか、部分的にでも感じることができました。
(古本)


海外農業体験実習 ハワイ 2日目

コナに泊まり、翌朝からはコナコヒーの見学です。

コナのコーヒーが栽培されている地域は、標高が高く、午後からは雲が出て雨が降ります。この毎日の雨が、コナでコーヒー栽培を可能にしている一つの条件です。

本日まず訪れたのは、村松小農園。ごく最近に入植され、コーヒー栽培を始められました。昨年、さび病が出て、大量に木を切ったため、コーヒーの摘み取り体験はできないとのこと。代わりにカカオの収穫体験をさせていただきました。

カカオ畑の中を進み、カカオを収穫します。

カカオは幹に直接実がつくタイプの植物です。花は温暖化の影響か、ここ数年で一年中咲くようになったとか。

収穫し、一部を割り、中の種を取り出します。周りは柔らかいクリーム状のものに覆われていて、それは口に含むと少し甘い。これを発酵させ、乾燥させ、種を割り、中にあるものを取り出せば、チョコレートの元になるニブができます。あとは、佐藤との配分を考えて練れば、チョコレートの出来上がり。
コーヒーと共にチョコをいただき、ひと時、素敵な風景を味わいました。

この村松小農園には、海外で農業体験をするプログラムを進める日本の組織の取り組みでやってきている玉川大学の学生さんと会いました。一年かけてここで学ぶいい体験です。

次には、Greenwell Farmに行きました。
コナのコーヒーベルトあたりで最も大きい農園の一つで、また、周囲の小さな農園からコーヒー豆を買い、焙煎・袋詰めなどをする中核となるところです。


世界中からオンラインで注文が来るのを捌いています。ここではマットさんから施設について、設備について、害虫管理のための農園の運営の仕方、そして、地域をどう教育し指導しコナコーヒーの品質を保とうとしているのかについて説明を受けました。

大量に作ればいいのではなく、ブランドを下げないようにどうするか、冗談を交えながらの楽しい会話の中に、時折、真剣に取り組んでいる様子が垣間見えました。

このあとは海岸まで出て、少し北側に遠回りしながら、ヒロに向かいました。
(古本)





海外農業体験実習 ハワイ 初日

 ハワイでの実習の参加者は、今年は6人。うち2人はハワイ島に来たことがあるもので、ハワイに魅入られている学生でした。もちろん初めての海外旅行というものもいます。

関空ーホノルル、ホノルルーコナ、とホノルルで一回乗り換えて、目的地のハワイ島コナにつきました。

日本ではうだるような暑さの中、コナは暑いけれども風が乾燥していて気持ちいい、そんな気候です。現地の人たちには、とても暑いところだそうですが、私たちはそうは感じません。

本日は、コナに到着後、内田農園を訪ねます。

日系1世の生活の様子を現代に残したLiving Farmです。Jimさんの案内で、昔のコーヒー栽培の様子を伺います。朝は4時から夜は12時まで、収穫時期は大変だったとのこと。

機械を作って、種を絞り出すことを機械化したり、あちらこちらに工夫の跡が見られます。苦難に耐えた一世のおかげで、コナコーヒーの栽培ができたのですね。日本人の艱難への耐性の高さを思い知りました。

(古本)


生命科学セミナー第29回 オーストラリアからの友人来る

 今から25年前、オーストラリアに3ヶ月ほど留学したことがあります。

その当時、キャンベラにあるオーストラリア国立大学の生物科学研究センターには、最先端の技術が集積しており、各地から研究者が集まり、C4光合成研究のメッカでした。

そこで席を隣にしていたOula Granoum博士とRobert Sharwood博士は、それぞれ今は西シドニー大学の教授です。

京都で行われる国際園芸学会に参加されるとのことで、ついでに滋賀の私の研究室に寄ってくれました。私自身、最近は研究テーマを変更しつつあり、C4光合成の国際会議には出ていません。ご無沙汰していましたので、嬉しい再会でした。

まずは牧農場に連れてゆき、Rice Fieldを見てもらいました。乾燥が前提のオーストラリアでは水田は考えられないね、ということで、大変驚いていました。また、この圃場を使った食の循環実習を説明すると、大変気に入ったようで、根掘り葉掘り質問をしてきました。


牧圃場にてセルフィー

9号館に戻って、セミナーをしてもらいました。同様に塩尻研究室にワシントン州立大学から来られた昆虫学の研究者、Claire Winslowさんご一行にもセミナーをお願いしました。




終了後は研究室にて、最近の進展を話し、そして飲みに行きました。行き先は石山駅前の「でんや」。懐かしさ、同じ年頃の同じような悩み、研究以外の趣味の話、家族の話、話は尽きません。

嬉しい時間でした。
(古本)


修士課程中間報告会を開催(農業生産科学モデル)

紹介が遅くなりましたが、6月20日(土)に修士課程2年生による中間報告会を行いました。今年の中間報告会は、昨年よりも2ヶ月以上の前倒しでの実施となりました。この前倒しは、中間報告会での指摘事項を最終的な修士論文へ反映させるための十分な時間を確保する目的で行われたものです。実施を前倒しした分、準備できる研究成果は少なくなってしまいましたが、発表者の皆さんは、これまでに創出した成果の中からそれぞれ工夫を凝らし、発表を組み立てていたのが印象的でした。また、多くの教員や学生の前で発表したことで、これまで自分では気づけていなかった研究上の課題も見つかったのではないでしょうか。冬の修士論文発表会まで残り数ヶ月となりましたが、今回の報告会で明らかになった課題や先生方からの助言を参考に、引き続き有意義な研究を進めていっていただければと思います。皆さま、大変お疲れ様でした。