ラオス・スタディーツアー2018

2018年12月22日から28日までの7日間、食料農業システム学科では2回目のラオス・スタディーツアーを実施しました。竹歳ゼミと落合ゼミの3回生6名が参加し、ラオスの農業や生活、食文化について学んできました。


ヴィエンチャンでは、市民の台所トンカンカム市場とタイ資本のスーパーマーケットを比べながら見学、さらに農業の6次産業化にとりくむプータウェン農園を訪問しました。
ゾウに乗って農園を見学

ルアンパバーンに移動し、水牛牧場 Laos Biffalo Dairyを訪問。農家から水牛を預かって繁殖や予防接種をしたり、搾乳して乳製品を製造したりする試みについて勉強しました。

水牛に餌をやる

水牛ミルクを手で搾る



アグロツーリズムを実践するタイ・ルー人の村に出かけて、伝統的な水田稲作と中国輸出向けの商品作物栽培のようすを見学。さらにBanlue Handicraftのみなさんから、綿花から綿織物ができるまでの工程を教えてもらいました。
実演を見ながら、説明を聞く
綿織物を織ってみる

博物館TAECでは館長の解説を聞きながら常設展と企画展を見学。多民族国家ラオスの文化多様性や、フェアトレードを通じた文化の動態保存について学びました。
Taraさんの説明を聞く

ツアー中は日々ラオスの料理を食べて過ごしましたが、最後には自分たちで作って食べてみました。Heuan Chan Heritage Centreで、スタッフのみなさんが教えてくれます。
もち米のスナックを作る
バナナの葉でちまきを包む

見学や体験にくわえて、英語の説明を聞きとって質問に答える、感想や意見を発表するなど、コミュニケーションにも積極的に参加していきます。
ゼミ生に問いかけるSusieさん
ゼミ生からリアクションを受け取るSomdethさん

訪問地のみなさん、コーディネーターのスパニーさん、通訳者のチャンマニーさん、運転手のブイさんとロンさんには、たいへんお世話になりました。ご協力をありがとうございました。(落合)


古本ラボ学生 学会デビュー

 25日、26日と岡崎の基礎生物学研究所にて、Biothermology Workshopが開催されました。「温度」をキーワードに物理学・化学・生物学のそれぞれの分野から議論をする比較的小さな研究会です。植物の大気温度応答性を調べている4年生の特別研究の成果を、3枚のポスターで発表してもらいました。

 競合関係になるかと思うくらい近い研究者から、いろいろ暖かいコメントをもらえ共同研究の話がでたり、最先端の各分野の口頭発表を拝聴しては自分たちの研究と関わる言葉にどきどきしたり、と刺激の強い時間だったようです。

 もちろん、夜はよく飲み、昼は美味しく食べました。来年は京都での開催です。参加者をもてなす側にもなってもらおうと思います。頼もしいことにデビュー戦は楽しめたようです。
(古本)

柿が干し上がりました

今日は12月26日、暮れも押し迫ってきました。食料農業システム学科4回生も一通り卒業論文を提出したのか、研究室の周りは閑古鳥が鳴いています。

新年に備えて以前干していた柿をとり入れました。実は12月のはじめに一度基礎演習で試食していたのですが(写真を撮り忘れました!)、まだ少し焼酎の匂いが残っていたのでそのまま干していたのでした。 

干し上がりの図@坂梨研究室

12月はじめに食べたころはまだあんぽ柿のようにジューシーだったのですが、今日見てみるともう正月の串柿のように固くなっていました。

固い!

今年はいつもの牧地区ではなく、高島市今津町深清水から柿をいただいて干し柿にしたのですが、大きくて立派な柿だったせいか、食べてみると中が空洞になってしまったものもありました。途中でもっと揉むべきだったか…

毎年作業してくれる学生も入れ替わるので、なかなか技術の伝承もままなりませんが、多くの方のご協力を得て今年もこうして干し柿を収穫することができました。システム学科の一年の終わりの風物詩として、これからも干し柿づくりを続けていきたいものです(山口)


出版されました

少し前の話になりますが、2018年9月11日付で、分担執筆者として参加した初めての洋書 Risk and Food Safety in China and Japan が出版されました(私のところに本が届いたのは12月も半ばを過ぎてからでしたが)。

第6章を担当しました

私が執筆したのは、2004年に京都で鳥インフルエンザが発生した際の鶏卵流通の混乱と、そこで機能した鶏卵セーフティネットの仕組みについての解説です。

編者の一人であるAugustin先生が京都に滞在されていた時に、たまたまわが家ですき焼きをふるまう機会があり(Augustin先生と私の妻が同じプロジェクトに参加していて、私はAugustin先生とはそれが初対面でした)、そこで私のこれまでの研究を紹介したところ「いま企画している本に一章書いてみないか」となって、この本に参加することになったのでした。

縁あって世に出た書籍、果たしてどんな人に読んでもらえるのでしょうか。(山口)

味噌蔵見学と五平餅づくり

12月15日、淡路ゼミとローソンプロジェクトの五平餅チームが愛知県豊田市(豆味噌文化圏!)の野田味噌商店を訪れ、味噌蔵見学と五平餅づくりを体験しました。
まずは味噌ができる過程について講義を受け、それから施設見学です。仕込みの工程では、味噌玉の温度を感じ、臭いをかぎ、味を確かめました。次に入った木造の味噌蔵では、大きな樽が並ぶ光景に息をのみました。味噌蔵では、味噌を手に取り、食べてみました。1年半ほどかかる発酵で臭いや味がどのように変わるのかを実感できました。「味噌はつくるものではない、育てるもの」という野田社長の言葉に納得です。
味噌の学習を終えたら、五平餅づくりです。五平餅の文化的背景について講義を受けてから、作成です。手ほどきを受けながら、ご飯をこねるコツを徐々につかんでいきました。コンロで焼いてみそだれを塗り、美味しくいただきました。
食後も野田社長の熱血講義と質疑応答が続きました。「学生たちの目が輝いている!」とお褒めの言葉をいただきました。野田味噌商店の皆様に感謝。(淡路)

味噌についての講義:味噌玉を食べてみる
味噌蔵を見学:今では貴重な木桶
五平餅をつくる:使用する米は、うるち米です


五平餅を焼く:特製みそだれのいい香り!
味噌についての白熱教室

ちなみに、東日本の大学生協の食堂では、野田味噌商店の味噌(桝塚味噌)が使われています。





イシクラゲの研究成果報告会@岐阜農林

 12月10日に岐阜農林高校の生徒によるイシクラゲの研究成果報告会に行ってきました。岐阜農林では4年前からイシクラゲの培養や食材への応用などについて取り組んでおり、今年の5月から、わたしたち(朝見・玉井・古本・坂梨)の姉川クラゲ(イシクラゲ)プロジェクトとも連携を始めています。

 今回は生徒が地元の製麺所に依頼してつくってもらった、イシクラゲ入りのうどんを試食しました。

わたしたちがこれまで大学で試食したものとは似ても似つかない風味で、とてもおいしく頂きました。

イシクラゲを今も食べる習慣が残っている宮古島から原料を取り寄せるほどのこだわりようでした。


高校の食堂にて試食


イシクラゲはうどんに練り込まれていました
            

生徒から培養について説明を受ける
         

古本先生による講評
 



 こちらが学ぶことも多くあり、生徒達の熱意を感じた報告会でした。

 大学での研究成果もかれらと共有しつつ、今後も交流を続けられたらと思います。



朝見・玉井・古本・坂梨(記)

「農育みらいプロジェクト」報告会

12月8日(土)に、「農育みらいプロジェクト」の報告会に参加してきました。このプロジェクトは守山市にある開発営農組合とJAおうみ冨士が協力して、農業のファンをつくるという目的でおこなった3年間のプロジェクトであり、今年度が最終年です。農学部有志の「びわっこ」メンバーも初年度から関わってきました。最初は現場で農業を学ぶだけでしたが、現場を訪れる人びとを迎えるコーディネーターの役割りを担うほどになりました。メンバーそれぞれも、市長や県などの関連の方々の前で堂々とした報告をしていました。





                             石田・淡路・坂梨(記)

兵庫県篠山市でフィールドワークをしました

中川ゼミ3回生の5名は、11月17日に兵庫県篠山市を訪れ、フィールドワーク体験をおこないました。

午前中は、山の芋農家・畑さんにお世話になり、芋の収穫体験。
インタビューでは、山の芋や黒豆といった特産品の生産事情から、獣害問題、地域の歴史や最近の改名問題まで幅広くお話を聞かせてもらいました。

気温が下がり冷える中での作業でしたが、少しずつ収穫のコツをつかみ、農産物の収穫を楽しめたようです。


収穫方法のレクチャー中

収穫した芋の状態をチェック

黒豆の畑でも収穫体験


午後からは、大芋(おくも)地区にて活性化協議会の江口さんにインタビューし、廃校を中心とした地域づくりの現状について、詳しく聞かせていただけました。

地域の歴史や廃校の活用法についてインタビュー

「廃校」のイメージとは異なる、まだ新しい校内

ご協力いただいた地域のみなさん、それからガイド役を担ってくださった木原さん、ありがとうございました。(中川)

GABAの研究と「発芽アーモンド」

資源生物科学科の植野先生が開発・商品化に参加された「発芽アーモンド」が現在販売中です。
抗酸化作用のあるビタミンEを豊富に含むアーモンドは、女性たちの間でヘルシーなおやつとしても人気。
本商品は、発芽処理によりGABAを約10倍まで高めたもので、植野先生はGABAが多く合成される条件についての情報提供・成分分析を行われました。
GABAには血圧上昇の抑制やリラクゼーション効果があるそうです。
心と体においしいアーモンド、東洋ナッツ食品株式会社のオンラインショップや店頭で購入できます。
*植野先生のGABA研究は農学部ウェブサイト内「農が拓く未来」でも紹介されています。(佐々木)

ラオス料理店でフィールドワークをしました

2018年12月6日、食料農業システム学科落合ゼミの選択参加型フィールドワークで、3回生11名がラオス料理店を訪問し、ラオスの食を体験しました。

訪問先のラオス料理店Yu La La(京都市下京区)では、岡田尚也シェフがラオス料理初心者向けに、主食のおこわ「カオニャオ」を中心に、パパイヤのサラダ「タムマークフン」や鶏肉のスープ「トムソムガイ」、魚のハーブ蒸し「モックパー」などの基本的な料理を提供してくださいました。

ゼミ生は、メニュー表で料理名を確かめながら、調理方法や素材についての説明をシェフから聞き取ってフィールドノートにメモをしたり、写真を撮影したりして、情報や資料を集めていきました。





この日、もっとも盛り上がった料理はカエルの燻製でした。食べてみるとクリスピーで、意外においしいという発見がありました。最後はココナツミルクが香るデザート「ナムワーン」でしめくくりました。


Yu La Laのみなさま、あたたかなおもてなしとていねいな解説をありがとうございました。(落合)