ハワイ実習の報告会開催

10月16日にハワイ実習の事後学習を行いました。

事前学習時に書き留めたハワイのイメージや実習で学びたいことについて、
実習後にどのように変わったか、どのような点が予想していたこと異なっていたのか、
などを各自で振り返りました。
気候、食事といった日常的な点から、コーヒー収穫の大変さ、
USDAの施設の充実ぶりなど様々な感想が出ました。

また、ゲストスピーカーとして国立国語研究所の朝日先生に、
ハワイ語やハワイにおける日本語の浸透、貴重な現地の映像資料の紹介など、
今回の実習で学ぶことがなかった視点からお話をして頂きました。

線虫班の発表

パパイヤ班の発表

コーヒー班の発表

後半は、「線虫班」「パパイヤ班」「コーヒー班」に分かれて、
実習時に英語で報告した内容に帰国後におこなった実験データなどを加え、
報告を行いました。さらに、それぞれの班が独自に実習時に撮った写真をまとめ、
実習の「裏話」などを交えた話もあり、大変盛り上がった報告会となりました。


特段の事故もなく無事に実習を終えることができました。
実習に関わってくださった皆様にはこの場を借りて、改めて御礼申し上げます。
ありがとうございました。

次年度も学生の意見などを踏まえながら、
よりよいものに改良していきますのでご期待ください。
(坂梨)

和食文化学会で農学部1期生と再会してきました

2019年10月19、20日に山形県鶴岡市で開催された和食文化学会第2回研究大会に、農学部食料農業システム学科より末原教授と落合が参加してきました。鶴岡市は「ユネスコ食文化創造都市」に認定されており、在来作物や郷土料理、行事食などの特色を生かして、地域おこしやフードツーリズムに関する先進的な取組みが行われています。


開催をサポートしてくださった山形大学農学部のみなさんと。


会員の研究発表にコメントをする末原教授。会場では活発な議論が続きます。


落合はラオスの淡水魚発酵食品をめぐる食文化について口頭発表しました。


在来作物のからどり芋など、地域の食材や食品を紹介するブースを見学します。


この大会には、2019年3月に食料農業システム学科を卒業し、現在は鶴岡市役所に勤務している奥山雄也さんが参加していました。


ゼミの担当教員であった末原教授と歓談し、激励を受ける奥山さん。元気に活躍する一期生に会えたは、とてもうれしいことでした。(落合)



高島ロングライドのサポート

2019年10月20日、昨年度来柿やオリーブでお世話になっている南深清水FF倶楽部の皆さんと山口ゼミの学生2名が、高島市で行われた自転車イベント「高島ロングライド」のサポートに入りました。日本各地から参加されている約600名のライダーの方々に、中継チェックポイントの今津総合公園でオリーブ茶と柿をふるまいながら、コースの一部にもなっている深清水について知ってもらい、さらには龍谷大学農学部との取り組みについてもアピールできればとの思いで参加しました。

柿の準備中

学生スタッフは、はじめのうちは参加者の方への声かけも戸惑い気味でしたが、段々とオリーブ茶・振る舞い柿のセールスポイントもわかってきて、柿の種類ごとにおすすめポイントを説明したり、食べ比べセットを提案してみたりと大活躍でした。

「お疲れ様でーす。オリーブ茶と柿をどうぞ!」
こっちが西村、あっちが太秋…
複数の種類を入れた食べ比べセット

セットにして振る舞ったため柿が足りなくなって慌てて採ってきてもらったりといったトラブルもありましたが、ライダーの皆さんも喜んでくださった様子でした。

「オリーブのお茶です。珍しいですよ!」

中継点ということで給水・給食サポート中心となり、あまりアピールはできませんでしたが、今年も11月10日(日)に南深清水の皆さんと山口ゼミを中心とする学生スタッフで柿祭りを催す予定です。この模様もまたご報告できればと考えています。乞うご期待。

本年度の柿祭りのチラシ(学生謹製)
JR近江今津駅の掲示板にも貼っていただきました

自転車イベント終了後には、コースの一部ともなっていた柿畑や、耕作放棄園となった柿畑で新たに試験栽培されているオリーブ(3月に植樹のお手伝いもしました)を視察させてもらうなど、盛りだくさんの1日となりました。(山口)

オリーブの説明を受けています


栗東ワイナリーを見学しました

10月16日の竹歳ゼミ3回生ゼミでは、大学から車で15分ほどのところにある太田酒造(株)栗東ワイナリーを見学に行きました。

ここのブドウ畑は第2次大戦中に酒石酸(潜水艦を探知するソナーに使用された)を製造するために開墾されたもので、戦後は食料用に払い下げられ、さらに太田酒造さんがワイン製造のために買い取ったものです。栗東ワイナリーでは、このブドウ畑から収穫されるヤマ・ソービニヨンなどのブドウからワインを醸造し、「浅柄野ワイン」「BIWA WINE」などのブランドで販売しています。

ワイナリーでは、発酵中のタンクをはじめ生産工程を詳しく見学させていただきました。3回生ゼミでは「日本ワイン」「地ワイン」による地域活性化についてテキストで学びましたが、キャンパスのある地域のワイナリーを実際に見ることでより理解が深まったと思います。(竹歳)

赤ワイン発酵中

発酵タンク

樽で熟成中

ブドウ畑


宮津の食と地域おこしについてフィールドワークしてきました

2019年10月5、6日の2日間、食料農業システム学科落合ゼミ(食文化・地域文化研究室)の3、4回生13名が、京都府宮津市でフィールドワークをおこないました。

今回の目的は、お酢の製造販売を手がける飯尾醸造を訪問し、日本の食文化を支える伝統的なお酢の製造技術と、お酢を活用したフードビジネスのあり方を学ぶことです。最初に、飯尾彰浩社長から活動について説明をお聞きし、6種類の製品の試飲をさせていただきました。



蔵に入って、製造の様子を観察します。大きなタンクの中で発酵が進んでいます。


飯尾醸造が経営するイタリア料理店acetoでは、鹿肉や野菜、魚介類など、丹後地域の食材を活用した料理を食べながら、地域おこしの取り組みについて勉強しました。イタリア料理をいただく時のマナーについても、飯尾社長から教えていただきました。




この他にも、天橋立ワイナリー、丹後郷土資料館、旧三上家住宅、道の駅海の京都宮津、フードイベント「グルメ合戦2019」などで、見学や実食をしました。




参加したゼミ生にとっては、地域の歴史や文化、食に関する実践を現場で学ぶ貴重な機会となりました。ご協力をいただきました飯尾醸造のみなさまに心より御礼申し上げます。(落合)

静岡でお茶・ワイン・ビールの見学

10月5日・6日に竹歳ゼミ4回生有志と(昨年の4回生同様)静岡県に行ってきました。

初日は、島田市にある「ふじのくに茶の都ミュージアム」を見学しました。ここは茶に関する公立博物館としては唯一のところで、世界のさまざまな茶と茶文化、日本全国および静岡での茶生産の歴史、茶の科学的分析などが展示されています。また、周囲には牧ノ原台地の茶畑が広がっています。



2日目はまず、伊豆市の「中伊豆ワイナリーシャトーT.S」を見学しました。ここは、外食・給食事業を展開するシダックスグループの創業者である志太勤氏が自身のワインコレクションを公開するとともに、自社で造成した周囲のワイン畑から収穫されたブドウなどを使ってワインを生産しているところです。貴重なワインコレクションや生産ライン、ちょうど収穫作業が行われていたワイン畑などを見学しました。



次に、「ブルワリーガーデン修善寺」を見学しました。ここは、いわゆるクラフトビールを生産しています。地元で生産された果実や野菜もビールにフレーバーをつけるために利用しています。生産したビールをすぐに飲めるタップルームも併設している小規模なブルワリーですが、生産ラインのすぐそばでクラフトビールの生産方法を懇切に説明していただきました。



卒業を控えた4回生にとって、ちょっと「おとなの勉強」を楽しめたスタディツアーだったかと思います。(竹歳)

Current Biologyに掲載されました(塩尻)


Insect Herbivory Selects for Volatile-Mediated Plant-Plant Communication

というタイトルで、コーネル大学のグループと共同で行ってきた研究がCurrent Biology 29, 1-6に掲載されました。
https://doi.org/10.1016/j.cub.2019.08.011

セイタカアワダチソウ群落

 植物は植食者に食害されると匂いを出します。そしてその匂いを受容した植物は、前もって食害にたいして防衛を開始しはじめます。この現象は植物間コミュニケーションとよばれ、現在では40種以上の種において報告があります。
さらに、セージブラシやセイタカアワダチソウ(以下、セイタカ)は自己の匂いと他個体の匂いを区別しており、自分と同じ匂いを受容したときには、他個体の匂いを受容したときにくらべ、より強く防衛することが知られていました。
では、なぜ自分の匂いと他個体の匂いを区別する必用があるのでしょう?そこで、私達は、12年間にわたり、殺虫剤を撒いて被食圧を減らしたセイタカ群落と、殺虫剤をまかずに被食圧を高いまま保ったセイタカ群落を用いて、植物間コミュニケーションの違いをしらべてみました。つまり、匂いで自己体の匂いと他個体の匂いを区別するのか否かについてです。結果、被食圧が低かった群落からとったセイタカでは自己体の匂いと他個体の匂いを区別するのに対し、被食圧が高い群落からのセイタカは、区別しなかった。さらに、匂いを分析したところ、被食圧が高い群落からのセイタカは、食害されたときに放出する匂い成分のいくつかが共通することが明らかになりました。つまり、植食者はよりオープンな植物間コミュニケーションを進化させることを明らかにしました。 (塩尻)

学生たちよ、これが十勝だ

9月22日~25日、朝ドラ「なつぞら」の舞台として注目を集める北海道十勝で、ゼミ研修を行いました。

1日目は、帯広市から50分程北へ走り、鹿追町を訪問しました。グリーンツーリズムの先進地域で、農家レストラン・カフェ、農家民宿、体験農場などが数多くあります。

そのなかで昨年もお世話になった酪農教育ファームを訪れ、酪農についてのレクチャーを受けた後、牛舎を見学し、搾乳体験をしました。本学には動物系のコースがないので、見ること聞くことすべてが新鮮だったようです。牧場のスタッフからは、「ノリのいい学生さんたちで、楽しかった」というコメントをいただきました。

帰りに、農民画家(「画家である、農民」)の神田日勝の美術館に立ち寄り、開拓農民の生活と芸術の世界に触れることができました。

2日目は、南へ50分程走り、はじめに更別町を訪問しました。更別町は十勝の中でも規模が大きい畑作地帯です。そこで大根の作付けが70ha(単位に注意、”a”や”反”ではありません)という農場を訪問しました。大規模な圃場が広がる景色は壮観で、走り回る大根収穫機の大きさとスピードは圧巻でした。

その後、メークインで有名な帯広大正農協にお邪魔して、馬鈴薯、大根、長いもの選果施設を見学しました。大型で機械化された選果ラインを間近でみて、そこを流れるように移動する馬鈴薯などのスピードに感嘆の声があがっていました。ひと通り選果施設を見学した後は、地域農業に果たす農協の役割について熱のこもったレクチャーを受けました。

学生たちは日頃見慣れた近畿の農業とは違うスケールの大きな農業を目の当たりにして、衝撃を受けたようです。その衝撃が、これからの学びの刺激となることでしょう。

十勝の食も堪能し、頭もお腹もいっぱいに満たして帰ってきました。
お世話になった十勝の方々に感謝です。(淡路)


スマホでフリーストール牛舎を撮影
手搾りの練習ポーズ(後ろに乳牛がいます)

一面に広がる大根畑で
動画も撮れるスマホが活躍(馬鈴薯選果場)
十勝の食を堪能(ラクレットに興味津々)









兵庫県丹波地域にて魅力発見プログラムを実施しました

2019年9月17~19日に金子ゼミ10名が兵庫県丹波市において丹波地域の魅力発見プログラム「私、丹波に帰ります。」を実施しました。

フィールドワーク1日目は、丹波大納言小豆発祥の地である丹波市春日町の「あずき工房やなぎた」にて、幻の「丹波大納言小豆黒さや」を使用した郷土料理を味わいました。黒さや会の柳田さん、近藤さんより、黒さやの歴史と生産・継承の難しさ、柳田明子さんより種を受け継ぐことの大切さを学びました。





また、大路地区自治協議会の協力もと、IターンやUターンをされた方々から、移住した理由や暮らしについてヒアリングすることで丹波地域の魅力を考察しました。



2日目は、一般社団法人Beが手掛ける空き家再生事業に参加し、古民家のリノベーション作業を行いました。まずBe代表の中川さんより、空き家をはじめとする地域の問題と事業概要について、一級建築士の出町さんより具体的な作業のレクチャーを受けました。




    お昼ご飯は手作りピザを窯で焼き、みんなで美味しくいただきました。


午後も全員で黙々と働き、無事に古民家の床張りを終えることができました。

3日目は、農業体験やカフェ、レストランといった食ビジネスを展開する人々との交流およびヒアリング調査を行いました。




これらをふまえてまちづくりに取り組む行政・団体と討論会を実施しました。丹波地域の隠れた資源や魅力を発見し、今後どのように地域を発展させていくことができるのか、また丹波地域における関係人口を増やすために何をすべきか、住民の方々と意見を交換しました。



学生目線で丹波地域の魅力や課題の一端を知ることができ、丹波地域を今後どのように活性化していくべきかを主体的に考えるきっかけとなりました。



このプログラムにかかわる一般社団法人Be、大路地区自治協議会、丹波市建設部住まいづくり課、ヒアリングにご協力いただいた方々、関係者の皆様に改めまして感謝申し上げます。(金子)