これまで、NHKの「チコちゃんに叱られる」という番組に2回、出演したことがあります。次の2月14日にその2回目のものを再放送する、という案内が来ました。そういえば、その撮影はちょうど今頃の寒い時期だったななど思い出し、ちょうどいい機会なので、この番組に呼ばれた経緯を記しておこうと思いました。
龍谷大学の農学部を設置するにあたって、高校生に響くチラシをどう作成するかをみんなで考えました。その議論の中で、どんな料理を前にしても4つの学科のそれぞれの視点で語ることができるのではないか、という提案がありました。ついては高校生にも身近な料理「カレーライス」に着目し、4つの学科の視点から語ってみよう、ということになりました。それぞれを合わせてA4一枚ものの宣伝チラシを作りました。https://www.agr.ryukoku.ac.jp/department/experience/vol04/index.html。
私の所属する生命科学科からは、カレーライスの辛味成分「カプサイシン」について、動物の温度センサーとの絡みの話を記事化しました。これが表題の番組作成プロデューサーたちの目に留まり、そのネタ(トウガラシはなぜ辛いの)で一本目の番組に出演しました。
私の研究分野は「植物の環境応答」で、「光量変動」や「温度変動」に植物がどう感知し応答するかを研究しています。この出演のネタ元は大気温度の感知の研究の一環で、事前に下調べした時の動物での研究例をもとにしたものでした。私自身にはまだこの分野での論文発表がなく、私の所属する学会では私の専門分野はもう一つの「光量変動」あるいは「C4光合成」であると捉えられていました。さすがはNHKの全国放送だけあってその反響は大きく、古い遠い友人からも「見たよ〜」という有難い連絡を受けました。かつての教え子たちや周囲の専門家たちからは、「そんな研究してましたっけ?」という素直な反応をいただきました。
出演したことの反応などをまとめ、件のディレクターにお礼のメールを書きました。ついでに自分の専門分野はC4光合成なのだ、それは雑草が持っている特殊な光合成なのだ、と説明しました。これが2本目のネタ「雑草ってなに?」につながりました。https://ryukokuagr.blogspot.com/2023/05/51920.html
今度は2回目を見た光合成の専門家の先生たちから、もっと正確に表現するべきだと指摘を受けました。制作の前提は5歳の子どもに話しかけるということですから、使える語彙も限られていて、完全に正確なことを話すのは難しいのです。できるだけわかりやすくの究極の状態かと思います。
また、撮影にあたっては、いくつかの工夫を凝らしました。開学以降、農学部の教育活動の一環で、動画を撮る授業に参加したことがあります。その際に、銀閣寺前にあるミシュラン二つ星の「草喰い 中東」のご主人中東さんを中心に、京都大原での野草摘みの様子や調理の様子を題材に、動画撮影・作成をしました。そのつながりから、この番組でも雑草を摘んで食べる様子の撮影に中東さんに協力してもらいました。
撮影時は寒かったので、ジャンパーを着ていました。ジャンパーの背には、「龍谷大学 少林寺拳法部」の名が入っていました。ちょうどコロナ禍の頃で、私が部長を務める少林寺拳法部の部員がずいぶん減ってしまっていましたので、映り込めば宣伝にならないかなと思ったり思わなかったり。ということで、このシーンがお気に入りです。
今回の再放送という話を受けて、関係者に好意的に受け止められているのだろうなと思っています。有難いことです。上のシーンを是非探してみてください。
(古本)

