オンライン授業での学び・学生も先生も一生懸命

   現在、農学部の多くの講義がオンライン授業となっています。私の担当する「線虫学Ⅱ」もまたオンライン授業で、履修生約100名に対してリアルタイムで講義を行っています。

 毎週パソコンに向かって90分間話をするのですが、通信容量を考えて学生さんにはビデオを切ってもらっています。そのため、私は学生さんの顔の見えない画面に向かって話しています。当然対面授業と異なり、学生さんのリアクションが分かりません。私の話していることがちゃんと伝わっているのだろうか? 非常に悩ましい思いです。そこで、manabaでレポートを出し、毎授業後に感想や質問を書いてもらうことにしました。字数は自由です。私としては、ちゃんと声が届いることが確認できたらいいぐらいの気持ちでした。

 ところが! 学生さんたちの感想や質問は毎回10ページにも及び、非常に熱心に講義を聞き、しっかり内容を理解していることが分かりました。素朴な疑問や鋭い質問があったり、感じたことを気さくに書いてくれたりと、学生さんの生き生きとした気持ちが伝わってきました。

10ページもの感想や質問

 学生さんがこれだけ書いてくれるのだから先生側もこれに応えるべきと思い、感想や質問の中からいくつかピックアップし、回答をmanabaにアップして返すことにしました。どれくらいの学生さんが回答を見てくれているのかはわかりませんが、閲覧確認を見てみますと60~70名ぐらいの人が見てくれているようです。これにも驚きでした。

感想や質問への回答

 コロナ禍で始まったオンライン授業、学生さん同士のつながりが薄れ孤独になったり、キャンパスに通えないことから大学生としての実感が失われてしまうなどのデメリットがありますが、一方で、先生の話を集中して聞くことができる、録画を見て何度も聞きなおすことができる、通学時間が節約できるなど、学生さんにとってメリットと感じる点もいくつかあるようです。オンライン授業がいつまで続くのかわかりませんが、なるべく一方通行にならないように心がけていきたいと思っています。(応用線虫学研究室:岩堀)