2021年7月13日、落合ゼミの選択参加型フィールドワーク「醤油プロジェクト」を実施しました。これは、食文化をささえる地域企業の活動を学ぶためのとりくみのひとつです。
今回は堀河屋野村18代当主の野村圭佑先生のご指導のもと、3回生6名と4回生1名が、醤油蔵をオンライン見学しました。
事前活動:7月1日、堀河屋野村さんから、試食用の醤油と径山寺味噌の商品サンプル、ダイズやコムギ、塩などの原料サンプル、さらにパンフレットなど詰まった小箱が瀬田キャンパスに到着しました。
さっそく中身をチェック。
学生たちは商品サンプルを自宅に持ち帰って試食し、その様子を写真撮影するとともに、気づきをメモします。これは3回生内山舞乃さんの写真で、ふだん使っている醤油と比べています。同封のパンフレットも熟読しておきます。
当日の活動:13時30分に和歌山県御坊市の堀川屋野村さんとオンラインで接続し、野村圭佑先生やアシスタントの浦野さんと対面します。
前半第1部では、野村先生から、元禄元年以来の会社の歴史や、「手麹」を使い、添加物一切なし、薪で火を入れ、木桶で熟成させる醤油の特徴やその歴史、さらには野村先生ご自身のライフヒストリーについて、お話をお聞きしました。
後半第2部では、堀河屋野村さんが開発したバーチャル蔵見学システム「蔵人船 cloud-ship」を活用し、蔵内部のようすを細かく観察しました。さらに、蔵の各所で実践される醤油づくりのプロセスを動画で視聴しました。
最後は、インタビューの時間。3回生は原料の選び方や蔵で使われている道具などについて質問し、4回生は卒論に関係した疑問点をお聞きしました。野村先生にていねいにお答えいただき、16時30分にすべてのプログラムを完了しました。
落合ゼミでは、これまでに1期生と2期生が御坊市の蔵にお伺いし、現地で見学をしてきました。コロナ禍でその実施が困難となっていた中、野村先生に相談したところ、「蔵人船」システムがちょうど開発されたとのことで、幸いにも今回のオンライン・フィールドワークを実施することができました。リアルな3D映像と動画との組み合わせ、そしてていねいな解説が、現場で観察する以上の学習効果を生んでいたものと思います。
事前学習から当日の実施まで、一貫して手厚いご指導をいただきました野村圭佑先生、そして、先生と学生とのコミュニケーションを準備段階からサポートいただきました浦野純一様に心より御礼申し上げます。(落合)