【植物生命・卒研紹介シリーズ】No. 4 植物線虫学研究室

 寒い日が続いていますが、 植物生命科学科の各研究室では卒業研究が佳境を迎え、4回生が熱い日々を過ごしています。学科の卒業研究発表会まで残り二ヶ月、各研究室の卒業研究の様子をリレー形式でお伝えしようと思います。植物生命の各研究室ではどんな研究をしているのでしょうか?


農業の重要病害虫の謎に挑む​】

植物線虫学研究室(浅水)では、毎週論文ゼミをおこなっています。各自が選んだ論文を紹介するのですが、「土壌に何かをすき込むと、植物寄生性線虫が減る」という内容が好んで (?) 選ばれます。たぶん分かり易いから選ばれるのですが、一方で、すき込んだことによって何が変化したから線虫が減ったのか、詳しい原因は全くといっていいほど分かっていません。今回は、いくつかある卒研テーマのうち、この原因を探るテーマについて紹介します。

龍谷大学の牧農場で試験を実施しました。写真は、緑肥作物(試料用トウモロコシ)を刈り取って裁断する様子です。この後、トラクターですき込みます。緑肥をすき込むことで、豊かな土壌となります。

試験では、土壌を徐々に痩せさせるために、ナスを3回連作しました。農場での作業は、専任スタッフにビシビシ指導いただきました。最初はぎこちなかったクワを使った土寄せ作業も、だいぶ上達しました。

この卒業研究を通して、農作業のたいへんさを体感しながら、チームで協力することの大切さを学んでくれたと思います。試験は来年も続きます。最後の作業のときには、3回生も手伝いに来てくれました。

ここからは、実験室での作業です。化学分析やDNAシークエンス解析をおこなって、「植物寄生性線虫が増えたり減ったりする土壌では何がどう変化していくのか」を調べます。結果が楽しみです。


(浅水)