7月4日(月)に「植物–微生物相互作用学」の授業で、外部講師として藤川貴史氏(農研機構植物防疫研究部門 基盤防除技術研究領域越境性・高リスク病害虫対策グループ 上級研究員)をお招きして、講演会を行いました。
普段は植物の耐病性や病原体の病原性に関わる遺伝子やタンパク質の話が多い授業ですが、こういった「植物と微生物の相互作用の基本原理の解明」は、「実際の農業現場での病害防除や拮抗菌や有用菌といった微生物有効利用」と対になっていて、どちらが欠けても、将来的に持続可能なより良い農業生産には繋がりません。そこで普段の授業と相補するような形で、実際に農業現場での病害防除に取り組んでおられる藤川氏に話題提供をお願いしました。藤川氏からは、農研機構という組織の紹介から始まって、国内の特に果樹細菌病害防除に関わる取り組みを様々な観点からご紹介いただきました。藤川氏の学生目線に立った軽妙な語り口と、長年にわたる現場での経験に基づく豊富な話題で、受講者も普段の授業以上に興味深く聞き入っており、教員の立場からも勉強になる時間でした。
この授業では特に3回生の受講者が多く、まさにこれから自分の将来を明確化させていく時期です。今回の藤川氏のお話が、受講者の皆さんの将来設計に役立つことを祈っています。最後に、藤川さん、遠路はるばるどうもありがとうございました!
(別役)