4月22日からは4回に渡って、古本先生の実習が行われました。
「光合成ストロマ反応の鍵酵素RubisCOの小サブユニット遺伝子のmRNA発現を調べる」という内容です。
植物からgenomeDNAの回収、mRNAの回収と逆転写、更にPCRと電気泳動を行います。
分子生物学実験の基本技術が詰まった実習です。
材料はブロッコリースプラウトを使いました。
ここから根・茎・葉の3つの組織に分けて、DNA抽出・RNA抽出作業を行いました。
回収した核酸には、その材料が持つ全てのDNAまたはRNAが含まれています。
そこで、RubisCO遺伝子だけを特別に増やし、増え方の違いを調べます。
増やす手段として、PCR;Polymerase
Chain Reaction法を使いました。
PCRの原理を学び、2のべき乗で増えるとはどういうことかを考えました。
ドラえもんの小道具「バイバイン」は2のべき乗で増える例です。
5分で2倍に増えるペースだと、7時間後には地球の体積を超える、という計算になります。
PCRも同じ勢いで増幅できます。
増やしたRubisCO遺伝子の検出は、アガロース電気泳動で行います。
どのサンプルをどこに入れるのか、間違わないようにそれぞれの班で工夫が見られます。
正確に結果を考察するために大事なことですね。
先生から泳動結果について解説してもらいました。
各班、自分たちの結果を考察して課題を解きます。
Genomic DNA、mRNA、イントロン、エキソンなど、分子生物学で常用されるキーワードについて理解を深め、PCRや電気泳動などの技術についても理解できたのではないでしょうか。
(辻村)