2016年10月22日から12月28日、目黒区美術館で「色の博物誌−江戸の色材を視る・読む」展が開催されました。この展覧会では、江戸時代に浮世絵の彩色に使われた色材が紹介されましたが、そのひとつとして「青花紙」が取り上げられました。
青花紙は、滋賀県草津市とその周辺で染料植物のアオバナから生産されてきた特産品です。その研究をしてきたご縁から、この展覧会に資料や写真の提供、図録の執筆などで協力させていただきました。
これまでは友禅染や絞染など、染織文化との関係で記録されることの多かった青花紙ですが、この展覧会では、浮世絵という日本を代表する美術作品の製作に、重要な位置を占めていたことが浮きぼりになりました。(落合)