スマート農業実証プロジェクト現地研修会に参加


 1120日に彦根市南公民館で開催された「滋賀県スマート農業実証プロジェクト現地研修会」に研究室の学生とともに参加してきました.本年度から始まった農林水産省の「スマート農業技術の開発・実証プロジェクト」に採択された「滋賀県水田作スマート農業実証コンソーシアム」の主催で行われ,私たちは近畿作物育種研究会のメンバーとして参加しました.滋賀県の実証では,フクハラファームさんが現地圃場として協力されています.滋賀県農業技術振興センターからの実証プロジェクトの説明,立命館大学理工学部の深尾先生による農業機械の自動化に関する講演,ヤンマーアグリジャパンの担当者の方からのロボットトラクターと田植え機の紹介,積水化学工業の担当者の方からの水田の自動給水制御システムの紹介に関して講述をきいてから,実際の実証圃場を視察させてもらいました.キャベツの自動収穫機,ドローンによる薬剤散布,無人トラクターによる耕耘の3点について詳細な説明とともに実際の作業を見学しました.いずれも現状課題の整理と今後の対応策などについて明確にして頂き,水田農業(水稲−麦−キャベツ体系)における労力削減と品質・収量の高位安定化について,スマート農業の視点からの理解が深まりました.
 ロボットトラクターによる耕耘:耕耘あとを見るとその正確な動きがよく理解できます.

ドローンによる薬剤散布:高さの自動調整などの工夫がなされています

キャベツの自動収穫:2つの小さなコンピュータとカメラを駆使して収穫していく様子がわかります.
 滋賀県は4ヘクタールほどの農耕地がありますが,その90%以上が水田です.今後の水田農業の新たな展開方向について,最新の技術を理解した上で考える必要性を感じました.全国に展開しているこれらの実証プロジェクトの成果を今後も注視していきたいと思います.
(資源生物科学科 大門)