講義は、湖北マキノ町の環境や歴史からスタートしました。続いて、ニゴロブナの生態や、ふなずしづくりの手順や技術、地域でのふなずしの食べ方などについて、写真を見ながら説明をお聞きします。
講義の後半では、試食の機会を設けていただきました。最初は、基本のふなずしから。初めてふなずしを食べるという学生が多く、じっくりと味わって味や香り、触感を言語化していきます。
続いて、新しい形のふなずしを試食しました。ふなずしソースをローストビーフや野菜と
とりあわせた一皿です。盛り付けも勉強のひとつということで、学生がお手伝いをします。
ふなずしは「すっぱくて奥深い味わいがある」「初めてだけどやみつきになりそう」、ふなずしソースは「すっと食べていたい」「クリーミーでおいしい」とそれぞれに好評でした。2種類を同時に食べることで、特徴を比較することができました。
淡水魚発酵食品をめぐる地域の食文化は、どのように継承、保全されているのか。また、どのように資源化され、活用されているのか。この両面について、現場の職人さんから実食体験を通じて教えていただく貴重な時間になりました。ご協力をいただいた左嵜さんに心より御礼申し上げます。(落合)