昨年度および今年度の活動について、4回生の広瀬くん、高橋さん、倉橋くんにその内容を聞いてみたいと思います。
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【2020年の活動】
私たち金子ゼミの学生は、2020年度は新型コロナウイルスの影響により現地を訪れることが出来なかったため、丹波市で移住相談窓口の運営をされている(一社)Beの代表理事 中川ミミさんにご協力いただき、オンライン・ワークショップを行いました。
具体的には、特産品班・観光班・農業班の3グループが、丹波市のステークホルダーマップを作成し、オンラインでの発表会を通じて地域の理解を深めました。
特産品班は丹波三宝のひとつである「栗」に注目し、情報収集を行いました。 丹波栗ひとつに注目してみても、関わっている組織や団体を細部まで調べていくと、想像以上に多くの人々が関わっていることが分かりました。
ステークホルダーマップ作成後の発表会では、中川さんより講評をいただき、新たな課題点、発見点をみつけることができました。その後、中川さんからいただいたお題に基づいて、丹波市や他地域の社会や経済等を深く調べ、再度発表する機会を持ち、理解を深めることができました。現地ならではの情報やアドバイスをいただき、オンラインではありますが、丹波市の現状を知ることができました。
【2021年の活動】
そして2021年7月22日に、私たちゼミの学生5名と金子先生が兵庫県丹波市を訪問し、現地企業の見学を行いました。現地到着後、 (株)やながわ 代表取締役 柳川拓三さんと「夢の里やながわ本店」で合流しました。(株)やながわは、丹波市の特産物である丹波栗・丹波黒大豆・丹波大納言小豆や新鮮な食材を和洋菓子等に加工・販売している企業です。柳川さんは、丹波市観光協会や兵庫県指定観光名産品協会で会長を兼任されるなど、2020年に実施したワークショップで学生が最も注目していた方です。
はじめに、丹波栗の圃場を見学しました。圃場では2 種類の栗を列ごとに分けて栽培することで栗の受粉率を向上させ、生産性を高める取り組みをしています。柳川さんのお話から、栗の生産を安定させるには10年かかることを知り、丹波栗をブランドとして維持することの難しさに気づかされました。
続いて、地域資源活用拠点施設「ゆめの樹」にて、柳川さんより、特産品の維持や (株)やながわの事業内容についてお話を伺いました。丹波の特産品の歴史や特徴、発信方法等を教えていただきました。ただ利益を得るために企業を経営するのではなく、昔から生産者の並々ならぬ努力で維持してきた丹波の宝を守っていくために特産品を販売・発信しているのだと知り、熱い想いを感じました。
唯一無二の技術で製造される高品質なプリザーブドフラワーは創業以来60年間、他社に模倣されたことがないそうで、海外からの直接注文も非常に多いそうです。大地農園は、原料の一部は丹波産を使用し、環境に配慮した製造を行っています。高度な技術を駆使して丹波からグローバルに事業を展開することで、地域に大きく貢献していることを知り、新たな地域活性の形に気付かされました。
最後に、受入れの調整をしていただいた(一社)Beの中川さんと、丹波移住テラスにて、振り返りを行い、今回の活動で学んだことや感じたことについて意見交換を行いました。
これらの意見を通して、熱意を持って活動されている方のお話を生で聞いたり、現場の様子を自分の目でみて、五感で感じることは非常に大事な経験だと感じました。コロナ禍のなか兵庫県丹波市への訪問を実現でき、純粋に楽しかったと同時に、現地へ足を運び、五感を通じて知ることの面白さや大切さを改めて感じることができました。
次回、訪問できる際には更に有意義な活動にできればと思います。(倉橋・高橋・広瀬)
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今回、ご協力いただいた丹波市の皆様に心より御礼申し上げます。(金子)