SSHラボステイ

 スーパーサイエンスハイスクール(SSH)とは、高等学校等において先進的な理数教育を実施するとともに、高大接続の在り方について大学との共同研究や、国際性を育むための取組を推進する文部科学省の事業です。

 8月5~7日の3日間、SSH指定校である奈良の西大和学園高等学校の高校生3名が、応用線虫学研究室で研究室体験(ラボステイ)を行いました。3名は植物寄生性線虫に興味を持ち、SSH自由研究として、プロヒドロジャスモンを用いて食害応答を誘発することでネコブセンチュウ害を軽減することができるかどうかに取り組んでいます。今回は土壌中のネコブセンチュウ密度をDNAを用いて定量する方法を学ぶべく、当研究室に来てくれました。

真剣に取り組む高校生たち

 3人に行ってもらった実験は、土壌からの線虫分離→生物顕微鏡下での線虫計数、実体顕微鏡下での線虫釣り→DNA抽出→PCR→電気泳動、およびリアルタイムPCRを用いた分離線虫数の推定などです。また、最終日一連の実験が終わった後で、パワーポイントを使って今回の成果と振り返りを発表してもらいました。

ラボメンバーとともに

 当研究室のゼミ生並みの専門的な作業を盛り込んだスケジュールを立て、8割くらいできれば上出来と考えていたのですが、3名は苦労しながらも予定していた作業をほぼすべて行ってくれました。今回のラボステイの経験を活かし、SSHの研究テーマを進めて行ってくれればと思います。また、これまで以上に線虫のことが好きになってくれることを期待しています。(応用線虫学研究室 岩堀)