NHKのど自慢への挑戦に想う

 10月17日の大津での「NHKのど自慢大会」に、古本研究室所属の3年生の学生が出場しました。

古本の演習では、毎回、1週間の間にあった出来事を紹介しあいます。2週間ほど前に、当該の学生から、NHKのど自慢の大津予選への書類選考を通過したこと、今はその練習をしていることなど、話を聞いていました。

恥ずかしそうに、自分の夢とそれへの取り組み、そして、その一歩としてののど自慢大会への挑戦を話す様子を感心しながら聴きました。

出場することへの恥ずかしさなど、参加へのネガティブな要素もあったろうに、予選への参加を試みたこと、私は、その挑戦の姿勢に大いに心打たれました。

さて、私自身は、どうでしょう。自らを振り返り、挑戦から逃げていることはなかったか、コロナ禍を理由に色々な取り組みに消極的になっていなかったか、研究成果を発信することに臆していなかったか、と考えました。

さて、学生の挑戦は身をむすび、本戦への出場を果たしました。

あいにく本日は出かけていてリアルタイムでの視聴はできませんでしたが、帰宅後、録画を視聴しました。緊張しつつ、一生懸命に歌い、アナウンサーに農学部所属であることを説明し、自分の将来の希望を話していました。立派でした。

ところで、彼女が選択した曲は、Zardの「負けないで」でした。この曲は、私が受験生の頃によくラジオから流れていた懐かしい曲です。ともすれば無味な受験勉強に取り組む背を押してくれました。

挑戦する学生の姿ほど、魅力的なものはありません。この学生を含む彼らとどういう研究をしようか、今の学生たちとの研究結果をどう発表しようか、研究・社会貢献に対する自分の挑戦をどう達成するか、その学生の姿を観ながら、もう一度思いを新たにしました。

教員は学生を教えるもの、というのがありきたりな姿でしょうが、実際には、学生の態度から教員が学ぶことも多いのではないかと思います。常に学び自分自身をリニューアルし、学生たちと前に進みたい、そう思いました。


(NHKののど自慢大会のテレビ画面を撮影)
(古本)