中川ゼミ・鳥取県智頭町におけるフィールドワーク

中川ゼミ3年生の岡本智也さんが、横浜市立大学の吉永ゼミ企画による「智頭プロジェクト」のメンバーとして、2021年11月7日に鳥取県智頭町にてフィールドワークを行いました。以下、岡本さんからの報告です。

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2021年11月7日、始発電車に乗り込み鳥取県智頭町へ行きました。自伐型林業を営む株式会社皐月屋さんにて、智頭町の林業の一日(ルーティン)や智頭杉のルーツを、株式会社サカモトさんでは、木の加工について学びに行きました。

町内の観光施設「石谷家住宅」にて



林業における伐採の対象となる杉の木は、200年、400年と膨大な月日を経て佇む木も多くあり、そうした環境下で働く方との対話を通して心の中にもゆったりとしたときの流れを感じ、時間に追われ生活する私にとって、とても貴重な体験となりました。

林業ルーティン巡りの際、実際に林道を歩いてみると、その美しさに驚きました。間伐の具体や日差しなどが計算されていました。そこから、人が林に入り、手入れをする重要性を学びました。


手入れされず日当たりが非常に悪い林


間伐され日当たりが良好な林道




株式会社サカモトさんでは、主に木の加工法について学びました。特に、水や汚れに弱い木材であったとしても、圧縮をかけることで強度が増すという技法に興味を持ちました。3分の一に圧縮された木は密度が上がり、水が浸透しなくなると言うことを教えていただきました。化学物質を使わずとも、工夫次第でいかようにも木の可能性を引き出すことができということを知り、木そのもののイメージも変わりました。柔軟な加工法から、物事を一方向から考えるのではなく、多面的に捉えることの意義を学ぶことができたと思います。


圧縮され木材(画面中央)


木を専用の機械で乾燥中


専用の機械で薄くスライスされた木材



昼に訪れた、移住者である渡邊格さん、麻里子さんが営む「タルマーリー」では、実際自家製酵母と国産小麦を使い、地域内での資源循環を重視し製造されたパンを食する機会がありました。「「本物志向」が智頭町にはある」という話を滞在中に何度か耳にしていましたが、タルマーリのパンは、まさに「本物志向」が詰まったものであると実感できました。


元保育園を改装し、営業



昼前にはほとんどが売り切れるほどの人気


野生の菌を使ったパン


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コロナ禍ということで、学外活動が大幅に制限されていたため、日帰りでの調査とならざるを得ない中、関係者の皆さまのご協力のおかげで、有意義な時間を過ごせたようです。学外での経験、特に、現場を知る経験は、学生にとって大きな刺激と励みになります。感染対策を取りつつ、今後もこのような機会を設けていきたいと考えています。皆さま、ありがとうございました。(中川)