【植物生命・卒研紹介シリーズ】No. 1 多細胞免疫動態研究室

急に寒い日が続いていますが、 植物生命科学科の各研究室では卒業研究が佳境を迎え、4回生が熱い日々を過ごしています。学科の卒業研究発表会まで残り二ヶ月、各研究室の卒業研究の様子をリレー形式でお伝えしようと思います。植物生命の各研究室ではどんな研究をしているのでしょうか?


【視ることで理解する「植物−微生物相互作用」】

多細胞免疫動態研究室(別役)では、植物と微生物の相互作用の現場で何が起きているのか?を顕微鏡などを用いて理解しようとしています。2020年度に新しくできたばかりの研究室で、今年度の4回生が龍谷大で最初の卒業生になります。

別役研では、研究室立ち上げとコロナ禍のダブルパンチでなかなか思うように実験できる状況にならず、特に今年の4回生には申し訳ない状態でした。しかし、そんな中でも4回生はそれぞれの研究テーマに懸命に取り組んでいます。


植物を病気にするにはまず植物を健康に育てることが第一で、別役研では多くの場合、無菌的に播種します。また、「視る」ためには様々な遺伝子組換え技術が必要です。このような作業はクリーンベンチで無菌的に行います。


圃場では農作物は簡単に病気になっているように見えます。しかし、植物の病気を研究するためには、誰がやっても同じように病気を引き起こすことができなければ研究になりません。そのために、見たい病気・現象ごとに決まった接種方法があります。下はちょうど病原体懸濁液をシリンジで葉に注入しています。こうすることで、接種葉で一様な感染を起こすことができます。こういった接種実験のあと、病徴の視認や病原菌数の計測、顕微鏡での観察などを行います。

また、実際に植物に病原体を感染させる実験のみならず、「視る」ための遺伝子組換えの実験も数多く行います。下の写真は、その過程で新しいプラスミドを作って、その確認をしています。

学生実習では毎回言われたことだけやっていた人もいるかもしれませんが、研究室では単なる「作業」だけではなく、自分で考えることが大切です。そのためには実験ノートがとても大事です。教えてもらった方法をきちんとノートに書いておいて、毎回、実験前にその日の作業を整理して予習した上で実験をします。そして、終わったらきちんとその過程と結果をノートに書いて、結果を考察して、次の実験の準備をします。PCもほぼ必須ですね。

そして一番大事なのが実験のあと片付けです。使った器具はきれいに洗って、廃棄物は適切に処分します。学生実習でも散々言われてきたかと思いますが、片付けや洗い物が雑だと、正しい実験データが取れなくなります。


別役研の龍谷大での最初の卒業生となる今年の4回生。研究室で実験を始めてまだまだ日が浅いですが、日々、急速に成長していっています。最初は何も思い通りに進まず、途中で諦めていたような実験も、自分で計画して、知りたいことに迫りつつあります。この先、いったいどんな成果を出してくれるでしょうか?卒業研究発表会を楽しみにしていてください。

(別役)