【植物生命・卒研紹介シリーズ】No. 5 化学生態学研究室

寒い日が続いていますが、 植物生命科学科の各研究室では卒業研究が佳境を迎え、4回生が熱い日々を過ごしています。学科の卒業研究発表会まで残り二ヶ月、各研究室の卒業研究の様子をリレー形式でお伝えしようと思います。植物生命の各研究室ではどんな研究をしているのでしょうか?


植物の“かおり”がつなぐ生き物の関係​】

化学生態学研究室(塩尻)では、植物の香りが他の生物(昆虫、植物、人)に与える影響を調べています。


まずは、綺麗な写真から。
昨年、一昨年とバラの香りが人に与える影響をしらべました。今年は、スズランの香りをつかって研究をしていますが、それ以外にも、良い香りのバラを掛け合わせることで新しい良い香りの品種を作る研究を進めています。
バラ農家さんのバラ園で、バラの害虫であるアザミウマのトラップを開発する研究をしています。


匂いを介したコミュニケーションの研究の一つとして、セイタカアワダチソウが血縁を匂いで認識できるのか?をテーマに取り組んでいます。この写真は、セイタカアワダチソウを定植するために、畝をつくりそれ以外のところは雑草が生えないように防草シートを張ったところです。(セイタカをわざわざ植えて育てるの?!と思われるのは重々承知しておりますが、セイタカは実験材料に適している&研究対象として面白いのです)






樹木の匂いを介したコミュニケーションの調査の一つです。龍谷の森に、樹木の苗を配置しました。調査では、やぶ蚊になやまされたり、植物のくっつき虫に付かれたりして散々なこともありましたが、興味深い結果が取れました。



イネの苗に匂いを受容させて成長をみる実験です。ここで作業をした後、人工気象室に運びます。

今回の紹介では、主に野外でやっている作業をお見せしましたが、野外調査をしたり、処理した植物を実験室にもちかえり、匂い分析したり、植物ホルモンを調べたりと、室内での作業もあります。それは、また次回に紹介させてもらいます。


これは、最近の写真です。卒業論文に必死で取り組んでいます。何回も教員とやりとりを繰り返します。卒論締め切りは、12月24日です。
すっきりして、良いクリスマスと良い年を迎えましょう!

(塩尻)