資源生物科学科(2023年度から農学科)を志望する皆さんへ⑭〜外の世界を知る~

  龍谷大学農学部はまだ新しく設備も整っており、すばらしい研究環境です。お客さんが来られて設備のあちこちを見ていただくと、いつも施設のきれいさと機器の充実さに感心していただけます。

 しかし井の中の蛙になってはいけません。世界は広いです。自分のいる研究室以外の場所を見聞することは非常に参考になります。同じ実験をするにしても、研究室・研究者によってやり方も違いますし、使う器具・道具も違います。「こんなやり方があったのか!」と発見があることもしばしばです。当研究室では外の世界を知るべく、積極的に他の研究所の見学や作業のお手伝いを行っています。

 当研究室のテーマの一つである「ナス遺伝資源の線虫抵抗性評価」は、農研機構・野菜花き研究部門・施設野菜花き育種グループとの共同研究です。先月、情報交換とナス定植のお手伝いのため、大学院生とともに三重県津市の安濃野菜研究拠点を訪問しました。この日は宮武グループ長に施設の案内をしていただいた後、ナスの定植を行いました。

農研機構 安濃野菜研究拠点

 また、殺線虫剤の効果判定試験の現場を学ぶため、4年生とともに滋賀県甲賀市の油日アグロリサーチ研究農場を訪問しました。油日アグロリサーチさんには1期生の学生からお世話になっており、毎年5月と10月に調査のお手伝いをさせていただいています。今年はショウガのネコブセンチュウに対する殺線虫剤の効果試験を行っており、担当・蒲原さんの説明の後、薬剤処理、耕耘、均平、マルチ張り、植え付けの一連の作業を行いました。

油日アグロリサーチ

油日アグロリサーチ②

 コロナの状況もまだ落ち着かず、日ごろは実験室と培養室の往復で建物に籠りがちな学生さんに、外に出て日の光を浴びてもらいました。自分の大学以外の場所での研究・調査の現場を体験することで視野は大きく広がり、自らの卒業研究、修士博士研究に大いに活かされるものと思います。(応用線虫学研究室 岩堀)