6月3日、食料農業システム学科の中川ゼミ(3年生)において、ゲスト講義を行っていただきました。講師は、3年連続で講義をお引き受けいただいた、鹿児島県の重富海岸に位置する「くすの木自然館」の浜本麦さんです。
ゴカイ研究者でもあり、メデイア出演も多い浜本さんのお話は大変興味深く、また熱い語りに引き込まれました。テーマは、「食べ物から考える生き物のつながり:持続可能な未来とは?」です。
持続可能性、SDGsということばが広がり、関心が高まるなか、どこか現実離れし、「流行りもの」のように使われることもしばしば見受けられます。
今回、浜本さんの実生活に基づいたエピソードの数々からは、多くのことを学べることができました。
例えば、外国産の安価な食べ物と国産の少し高めの食べ物、さぁ、どちらを選びますか?という問いや、ある日の食事画像をもとに50年後に食べられなくなる食材はどれでしょう?などなど。
普段、「知ったつもりになっていること」や「気づいてはいるけれど、見て見ぬ振りをしていること」に関する話題には、ゼミ生、教員共にも、ハッとさせられることも少なくなく、自らの行動を振り返る機会となったように思います。
<学生の感想より>
・今回特に印象に残った言葉は、(中略)買い物は投資というところです。ただ安い外国産を選ぶのではなく、生産者を応援するという意味で国産を買うという考え方があると知って、これからの生活にも生かせるなと思いました。
・持続可能な環境やそれを支える社会を作り、維持していく必要性を学ぶことができた。特に、陸や海の生き物のつながりのところでは、食物連鎖の形でそれぞれの生き物や環境が互いに影響し合いながら生存していることが改めてわかった。また、鰻の事例でもあったように、人間は増やしたいものだけを増やそうとし、生き物全体あるいは海・川などの環境全体で考えないことから、結局は増やせていないと学んだ。人間の欲望を満たす勝手な行動で、生態系に悪影響が出ていると実感できた。
・社会や政治を変えるにはまず自分たちが動くことが大切だと思いました。可能な限り日本産のものを買う、環境に配慮した買い物をするなど、自分たちが動かなければ変わらないことが身近にたくさんあり、すぐにでも実践しようと思いました。 また、SDGsのそれぞれの目標の意味を考えることも大切だと思いました。ただ注目されているからするのではなく、意味を理解した上で動かないと意味がないと感じました。
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中川ゼミでは、地域マネジメントを大きなテーマとして、観光、食、環境という三つの視点を軸にしたグループに分かれ、活動しています。今回は特に、環境グループに学びの多い機会になったと思います。
浜本さん、ありがとうございました。(中川)
最後にみんなで記念撮影 |