【生命科学科・授業シリーズ】No.3 「ゲノム情報学」

 【植物生命科学科は2023年度より生命科学科に名称変更されます】

大学ではどんな学びがあるんでしょうか?このブログでは、毎週、最も大学らしい授業である実習(実験)について紹介してきています。それ以外に、座学でもたくさんの大学ならではの専門的な授業があります。そんな中から、受験生の方々向けに生命科学科の教員が担当する授業を一つ一つ紹介していきます!


「ゲノム情報学I」は主に2回生が受講する講義です。ゲノム情報学、という名前は多くの学生さんにとってあまり耳なじみのないものかもしれません。(実は講義を担当している私にとってもそんなに耳なじみのある講義名ではありません。)「ゲノム」は生物の持つすべての遺伝情報を指す言葉です。農学部では他の講義でも良く出てくる単語かと思います。「情報学」の方は、とても広い意味の言葉ですが、ここではコンピュータを用いた大量の情報処理や、関連する統計、機械学習などに関することを扱っています。


近年、あらゆる分野でデータが爆発的に増えています。生物学でも、大量のDNAの配列を解読できる装置や、高性能の顕微鏡、ドローンなどによって、膨大な塩基配列情報や画像情報が日常的に得られるようになりました。もはや人間がひとつひとつ見ていくことは不可能な量ですので、必然的にコンピュータや統計、機械学習の助けが必要になります。この講義では、生物学、農学の分野で大量の情報を取得するための技術やそれを活用した研究にどんなものがあるか、幅広く紹介していきます。


コロナの影響があった2020年、2021年はオンラインでの開講でした。そこで作成した講義動画を生かして、今年度は、反転学習的な講義を試みています。受講生は事前にそれぞれ講義動画で学習をしておき、質問をウェブに登録しておきます。講義当日は、寄せられた質問を(質問者が分からない形で)みなで共有しつつ、質問に答えたり補足説明をしたりしていきます。内容によっては、議論をしてみるのもいいかもしれません。新しい試みなので、色々試行錯誤をしながら、改善していこうと思っています。


みなさんが受講してくれる日が来るのを待っています!!


(永野)