入門ゼミという科目は、一年生の前期の科目で、大学生活に慣れるように、レポートの作成の仕方やら、ワード、パワーポイントを使ったプレゼンの方法やらを演習します。
その中で、受講生の一年生たちと自然に話あう機会があり、「もっと研究に触れたい」という意欲を示してきた学生がおりました。
「学会に参加したらどうでしょうか、学生なら無料なこともあるし、研究の最前線を知るいい機会になるかもよ」とけしかけてみたら、実際に学会に参加してみたようです。
ちょうど最近に実施された学会のようなので、日本細胞生物学会でしょうか。参加にあたって、指導教員として押印したので覚えていないのは失礼ですが、本日、この授業の後で、学会参加したことを報告してくれました。
「驚いたことに、日本語なのに、何もわからないのです!」と嬉しそうに話してくれました。キーワードを知らなければ、短時間の発表でコンパクトに話したい演者の話の内容にはついてはいけないでしょう。「そりゃそうだろうね。でもこれからの学びの中で、それらの言葉がわかるようになり、そうなるとちょっと離れた分野のデータでも見えるようになることがあるのですよ」と話をしました。
「そういうものですか!」となんだか嬉しそうな様子にたくましさを感じました。
わからない、ということを実感するのはいいことだなと思います。
伸び代だけやん!と彼のこれからに期待しています。
(古本)