Ryukoku Market Place 深草で出店

 農学部開設の頃に湖南市から「湖南市の特産品を考えてほしい」という依頼を受けました。湖南市には、弥平トウガラシや下田ナス、献上ゴボウ、と特産品はあるものの、もう少し農業に力を入れたいとのこと。

農学部の設立メンバーに声をかけ、私を含め3名の教員で関わり始めました。私の担当は、趣味で行っていた養蜂を中心に据えるというもの。プロ養蜂家は、花を追って日本を縦断します。九州、近畿、北海道と移動する規模の大きさは圧巻です。一方で、地域に箱を置いたままにすると、季節が変われば花が変わり当然蜂蜜の味も変化します。場所と時期によって味の変わる蜂蜜が採れるはずです。それを「湖南市の5月」「湖南市の6月」…、とシリーズ化すれば、その土地の四季を味わうことができる商品として展開できるのではないか、というものでした。

私の趣味が養蜂というだけで、ちゃんとした技術もなく、関係者には迷惑ばかりの時期が続きました。ラボに配属した卒業生が、ミツバチに興味を持ち、卒業後にプロの養蜂家となりました。今では湖南市での採蜜に積極的に関わってくれています。彼の活躍でハチミツも順調に取れているようで、ついに、「湖南市の5月の蜂蜜」が販売されることになりました。

大規模ではなく養蜂の箱数を限定しているので、大量には販売できませんが、まずは昨日の深草でのマルシェで10瓶を販売しました。

客入りはそれほど良くなくて、他にもいつものラインナップとして用意した蜂蜜瓶が大量にあり、全部売り切れるという感じではなかったのですが、前回購入し美味しかったので楽しみにしてくださっていたというリピーターが来られるなど、嬉しい限りでした。

深草での販売の際には、顕真館にお供えもします。宗教部のXにも掲載されました。https://twitter.com/ryusyukyo/status/1805119651590119596

誰かに褒めて欲しくて実施しているわけではありませんが、昨年一緒にハワイの農業体験実習にいった同僚に実習途中の暇な時間にこの取り組みを話したところ、いい取り組みだから続けるように、と言われ、なんだかとても嬉しくなりました。ゆっくりですが、ちょっとずつ形になりつつあります。

(古本)