日本育種学会第146回講演会に参加しました(小野木研)

 91920日に広島大学で行われた日本育種学会第146回講演会において、当研究室(生命データ科学研究室)修士1年生の木南綾子さんがポスター発表を行いました。演題名は「多形質・多環境モデルによる育種価予測に関する検証」でした。

 

品種改良の基本は、良い品種同士を交配して、より良い品種を作ることです。しかし作物の収量や品質は、遺伝子と環境双方の影響を受け、なおかつ育った環境の良さは、子供には伝わりません。そのため、環境の影響を排除し、「遺伝的に」良い品種を選ぶ必要があります。タイトルにある「育種価」とは、この遺伝的な良さを表す専門用語です。

 

現代の品種改良では、この育種価をいかに正確に予測するかが重要になります。正確に予測できれば、栽培や評価を省略するなどして、品種改良をより効率よく行うことができるようになります。木南さんは、様々な種類のデータを同時に統計学的に用いることで(=多形質・多環境モデルを用いることで)、育種価の予測をより正確にできないか、そのためには、どのようなデータを用いればよいかについて検証を行いました。

 


ポスター発表では、うまく答えられなかった質問も多かったようですが、引き続き勉強を重ねれば、もっと的確に答えられるようになるでしょう。卒業までに、まだ何度か挑戦して欲しいなと思います。

 

小野木