ドイツのBio農業

9月の初めにドイツのベルリンとミュンヘンを訪ねてきました.ドイツでは,ソーラー発電や風力発電などの自然エネルギーの利用を進め,農業生産では有機農法・自然農法(Bio:ビオ農業)へのシフトを試みてずいぶんと時が経っています.実際のBio農業の比率は不明な点も多いですが,各大学の農学部には必ず有機農業研究室があり,消費者の「Bio」に対する期待は大きいようです.街なかのスーパーにも「Bio」マークの入った商品がたくさん並んでいます.今回,多くの圃場を見ましたが,ちょうどトウモロコシの収穫期で,多くはバイオエタノール用ということでした.バイオディーゼル用のアブラナも黄色い花をきれいに咲かせていました.また,ヨーロッパの改良三圃式農業(ジャガイモームギ類ーマメ類)の輪作体系がみられ,窒素固定するアルファルファやクローバなどのマメ科牧草も多く見られました.アルファルファの紫色の花はなかなか可憐です.日本でも有機農業に対する消費者の要望が大きくなってきたと言われ,研究者の間でもずいぶんと意識されるようになっていると感じています.私たちもその基盤となる研究を進めています.ちなみに,ビールは安くてとても美味しかったですよ.
ミュンヘンの公園の出店で売られていたBio野菜たち(少量多品目で値段は少々高め)

ベルリンのBio専門のマーケットで販売されていたBio穀類たち(Bioのロゴが目立ちます)

ミュンヘンのマリエン広場では,からくり時計に多くの観光客が歓声をあげていました(私もその一人です)
photo & text: Hiroyuki Daimon