話に引き込まれ、芸能における人権について、新しい視座をいただくことができました。講談の口調に引き込まれたことを昨日のように思い出します。
今朝の新聞で、旭堂南陵さんのご逝去を知り、残念でなりません。
講演いただくご縁は、本農学部の佐藤龍子先生が取り持ってくださいました。講談の師匠であるという話でした。このご逝去の報に際し、佐藤先生から次のようなコメントをいただきました。
以下に引用し、改めてお悔やみ申し上げます。
(古本)
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昨夕連絡があり、驚くと同時に大変ショックを受けています。 7月上旬に病院に行ったら、すでにすい臓がんでステージ4だったようです。 初めてお稽古に行った時のこと、そこでの会話、仕草が瞼から離れません。 あの日からお稽古に行き、何度も寄席に通い、師匠の講談を聴きました。 新年は生玉大社で講談を聴くのが我が家の恒例でした。 南陵師匠は、寄席芸人として初めて博士号を取得した方。 博士論文を大宮図書館で借りて読みました。 視点も掘り下げ方も資料もよく、脱帽しました。 師匠はNHK朝ドラの出演、大阪弁の指導、また大阪芸術大学で教鞭もとっていま した。 国立国会図書館にもない稀覯本を多数所有していて、 「時間ができたらこれを研究するのが楽しみなんだ」と、かねてから私には言っ ていました。 おそらく70半ばからもっと本腰を入れて研究したかったのでは。 さぞや心残りだったと思います。 個性的でアクの強い人でしたが、 わたしなど足元にも及ばないほど博学で、研究熱心でインテリでした。 研究者といっても過言ではありません。 ご冥福をお祈りいたします…と今は素直に言えないのです。 まだ師匠の心残りの気持ちが、わたしの周りに漂っているから…。 皆様にお願いがございます。 このコロナ禍のなか、オンラインで講談をぜひお聴きくださいませ。 「個人メセナ」と勝手にわたしは命名しています。 大阪講談協会をググってみてください。 よろしくお願いいたします。********