資源生物科学実習でICT農業の可能性を学ぶ

  資源生物科学科では,3年生前期の木曜日と金曜日の午後から「資源生物科学実習A,B」という必修科目を履修します.この度,ヤンマーアグリジャパン様のご協力によって,ロボットトラクター(無人トラクター),直進アシスト機能付き田植え機,上空からの生育診断のための小型ドローン飛行について,それぞれ見学する機会を得ました.スマート農業の実証試験は,滋賀県をはじめいくつかの生産農家で行われていますが,実際に作動している無人の耕耘機やドローンによる空撮などを見る機会は少ないでしょう.履修生達は熱心にメモをとりながらオペレータの方々の話に聞き入っていました.

 当日は,ふぁーむ牧さんのご厚意で,オオムギ収穫後の圃場に各種機械類を搬入させて頂き,3班に分かれて見学しました.農業機械を用いた作業では労力そのものに加えて,正確さを要求されるストレスも多いですが,これらの機械の導入でストレス少なく作業できることや,各圃場の収量ポテンシャルを数値として評価できるなどの点に興味をもったとの感想を述べていました.一方で,価格的にはまだ高価である点や中山間地など小規模圃場への導入が課題であるなども意見も寄せられました.積極的に質問する学生も多く,ICT農業への興味の深さが感じられました.


 収穫ロボットや環境予測に基づくハウスの側窓や天窓の自動開閉,水耕液のpHや栄養分の調整など,AIICTを駆使した新たな農業のスタイルは,イネ,ムギ,ダイズといった土地利用型作物だけでなく,野菜,果樹,観賞作物などの園芸作物においても導入されています.「百聞は一見にしかず」ですので,チャンスがあれば,是非いろいろ視察してみて下さい.



(資源生物科学実習B担当 大門)