若手土壌医(マスター) いま何してますか?

  農業に関する資格の中に「土壌医検定」というのがあります.日本土壌協会が行っている検定試験です.時々,求人票にも「<歓迎>土壌医」と書かれていたりすることもありますから聞いたことがある方もいるかも知れません.龍谷大学には土壌医1級の圃場助手の先生もおられることから,土壌医2,3級の試験を大学(準試験会場)で行っています.この土壌医2級の試験に卒業研究が終了した後,挑戦する学生さんが毎年現れます.4年生で卒業も就職も決まってノンビリしたい時期に猛然と勉強を始めて大抵の場合は合格します.彼らが就職を目前にしてなぜ勉強するのか?これから「しっかり働こう!」という気概なのか,よく分かりませんが,頼もしく感じます.そんな卒業生の一人であるY君から後輩にあててメールが届いたので紹介します.

私は今、富山県にある農業機械の整備センターで主にトラクター、コンバイン、田植え機を整備及び修理しています。富山県は全国有数の米どころとして知られておりコシヒカリをはじめ、「てんたかく」や「富富富」など有名な品種が多く作られています。その為か大型の機械も多いです。私は農業機械に関する知識・技術がゼロの状態,かつ,乗るのですら恐怖という所からのスタートで不安しかありませんでしたが、入社2年目の今では分からない箇所は先輩方に指導してもらいながら、機械の整備や修理を1人で行っています。農業機械は作物を生産する上で必要不可欠なものなので11台じっくり取り組んでいます。

さて、今私が農業に関わる仕事をしているのは、大学で「土壌」について学んだ事が大きいです。現在の農業では作物の生産力を上げる為に「土づくり」が重要視されており、またその知識を得る為に「土壌医検定」という資格もあります。私は、いつか1級を取得し「土壌医」となり、農家を生産の面で支えられる人になりたいです。

最後に、皆さんも今後の学生生活で勉強や課外活動、就職活動など様々な事をしていくと思いますが、いろんな事に興味を持って知識を深めたり経験を積んでいってください。

3年生の頃は,研究室で一番の「機械音痴」で,農業機械を整備するなんてとても想像がつかなかったY君ですが,社会人として立派に働いているみたいです.頑張れ! 

                            (土壌学研究室 森泉美穂子)

写真は添付されていた彼の職場周辺の景色です.