基礎生物学実習(11/22,11/29)

今回の2回生の基礎生物学実習は「Excelでのデータ解析と統計解析」(担当教員:小野木先生)でした。表計算ソフトのExcelを用いた、実験結果をはじめとするデータの操作および解析手法の基礎を身につけます。統計は、実験結果から得られたデータを扱う際に必須のツールです。


各自のパソコンやタブレットで演習を行いました


初回はExcelでのデータ操作を行いました。Excelの基本的な操作の確認と、関数の使い方を演習しました。関数を使いこなせるとExcelの利用の幅が大きく広がります。問題演習を通して、まずは条件分岐の関数の入力までをこなせるようになりました。


2回目はExcelでの統計検定を行いました。統計には大きくわけて、記述統計と推測統計があります。記述統計はデータをグラフや数値で分かりやすく表示することをいいます。推測統計はデータからデータが得られた集団(母集団)について何らかの推測を行うことをいいます。 


実験結果が得られたらまずは概要を知ることが重要ですが、多くの数値で示された結果から概要を知ることは難しい場合が多いです。そういった場合はグラフによるデータの可視化が有用になるため、代表的なグラフとExcelでの作成方法を演習しました。例えば、度数分布(ヒストグラム)は観察値がどのように分布しているか知ることができ、箱ひげ図は観察値がどの程度ばらついているかが分かります。

また、仮説検定という手段を用いて、その結果が偶然によるものか、意味のあるものか検証される必要があります。「本当は差がある・差がない」といった仮説に対して、得られた実験結果から仮説の妥当性を検証する科学的手段を仮説検定といいます。仮説検定は推測検定の一つで、正規分布の性質や不偏分散を用いて仮説検定を行います。今回はExcelでのt検定(t分布を用いた検定)までを演習しました。


実習の最後には、今回学んだvlookupなどの関数を応用する課題が出されました。皆、苦戦しながらも自分で考えて、正しい関数を入力することができました。

(中田)