資源生物科学科(2023年度から農学科)を志望する皆さんへ⑦ ~土壌は稲を育て、稲は土壌を育くむ。~

春になりました。もうすぐ田植えの季節ですね。春から初夏の頃に飛行機に乗ると、田植えされたばかりの田の水面が美しく輝いているのが見えます。それは、まるで巨大な湖が日本中に突然現れたかの様です。つくづく日本は水に恵まれた国だと思います。この水田で栽培されているのが=お米」で、私達の主食になっています。稲はその体の10%がケイ酸から出来ている作物です。一方,ケイ酸とアルミニウムは岩石の主成分です。最近、土壌学研究室で農研機構と協力してカリウム肥料を少なくすると稲が岩石からケイ酸を吸収し、土壌にアルミニウムが蓄積する事を明らかにしました。アルミニウムは土壌中の有機物を吸着して土壌の保肥力を高めます。


稲は養分を土壌や岩石から吸収して育ち、土壌は稲によって磨かれてくのです。土壌学研究室では作物と土壌の相互作用を研究しています。

(土壌学研究室 森泉)


牧圃場のイネ展示水田:根元の土を分析すると見えない世界が見えてきます.