資源生物科学科を志望する皆さんへ⑤〜貴重な花を後世に残す!

  令和4年4月1日より、「植物資源学研究室」は「花卉園芸学研究室」に名称が変わりました。名称は変わりましたが、研究内容はこれまで通り花卉園芸植物を中心に植物資源の保全と利用についての研究を行っていきます。



 3月下旬には、花卉園芸学研究室の研究テーマの一つであるキュウカンヒザクラの調査のため、沖縄に行ってきました。実はこのサクラは世界中で石垣島にしか自生していない貴重なサクラです。ちょうど今、大津のソメイヨシノは満開状態ですが、沖縄のリュウキュウカンヒザクラ は結実期を迎えています。花卉園芸学研究室ではリュウキュウカンヒザクラの種子の発芽特性の解明に取り組んでいます。そのためには、たくさんの種子が必要になりますが、自生地は天然記念物に指定され、個体数も激減しているためにたくさんの種子を取ることができません。そこで、沖縄本島に植栽されている株から種子をたくさん集めて研究を行っています。この研究を自生地で激減しているリュウキュウカンヒザクラの保全に役立てようと考えています。


 リュウキュウカンヒザクラは日本のサクラでは最も早い時期(1月中旬〜2月上旬)に開花します。ここ2年間は、コロナの影響があり開花期の調査が行えていません。下の写真は2年前に沖縄県本部町の八重岳で撮影したものです。今年こそは、開花期の調査を再開したいと思っています。
            
                           (花卉園芸学研究室 神戸)