2022年7月1日、入門ゼミの授業の一環として、元信越化学工業(株)の望月文昭氏に「性フェロモンを用いた害虫防除」と題して講演をしていただきました。望月氏は信越化学工業で、フェロモン剤の開発とそのフェロモン剤を利用した害虫の管理について研究をされていました。昆虫記で有名なファーブルのお話から始まり、フェロモンの定義(生物体内で作られた化学物質が体外にでて、同種の他個体に何らかの作用を及ぼす物質)を説明していただきました。続いて、害虫防除に性フェロモンを利用する例として、発生予察法、大量誘殺法、交信攪乱法などについて具体例を挙げながら紹介があり、最後に、農薬メーカーの研究職に求められることとして、自身の体験も踏まえ分かりやすく説明していただきました。学生達からは、「フェロモンに興味がわきました」、「フェロモンについては高校で習ったが、害虫防除に使われていることは知らなかった」、「卒業後の進路について考えるきっかけになりました」、などの感想が寄せられました。
(応用昆虫学研究室 樋口)