農学科(2023年4月より資源生物科学科から名称変更)を志望する皆さんへ ㉘ ~クリスマスローズ

 「クリスマス」と聞いて、皆さんはどんな植物をイメージしますか?

「ポインセチア」や「シクラメン」 のようにクリスマスシーズンを彩る植物や「クリスマスカクタス」や「クリスマスベゴニア 」のように名前にクリスマスが使われている植物もあります。今日紹介する「クリスマスローズ」もその一つで、龍谷大学農学部の「花卉園芸学研究室(旧植物資源学研究室)」では、「クリスマスローズ」の育種の取り組んでいます。

            クリスマスローズ(Helleborus niger

 「クリスマスローズ」の名前がありますが、日本で「クリスマスローズ 」出回るのは、クリスマス気分もすっかり終わり、新年を迎えてからになります。不思議に思った人もいるかもしれません。「クリスマスローズ」という名前は、本来は年内に開花する早咲きの野生種であるHelleborus nigerにつけられた名前だったのですが、今では、キンポウゲ科ヘレボルス属植物の総称として使われています。現在流通している「クリスマスローズ」の多くがクリスマスの頃に開花しないのは、H. niger以外の野生種が元となり育種されてきているからです。

          試験管の中で発芽したクリスマスローズ属の雑種

 現在、花卉園芸研究室では新しい草姿や香りを持つクリスマスローズを作出するために、組織培養技術を利用した研究に取り組んでいます。

                  神戸敏成(花卉園芸学研究室:旧植物資源学研究室)