卒業生の研究成果が論文として公開されました(生命・小野木研)

 一昨年度卒業した研究室4期生・大屋佑貴さんの研究成果が、論文としてGenetics Selection Evolution誌に掲載されました。

 

Heritability of behavioral traits and their genetic correlations with carcass traits in beef cattle

(肉牛における行動形質の遺伝率と枝肉形質との遺伝相関)

小野木章雄・大屋佑貴他

https://link.springer.com/article/10.1186/s12711-026-01082-5

(リンクからどなたでも論文を見ることができます)

この研究は、ウェアラブルセンサーによりウシ(黒毛和種の肥育牛)の行動をリアルタイムで記録し、その記録から定義した行動形質、例えば1日の平均採食時間や、反芻の回数、動き回った時間など、に対して、遺伝学的な解析を行ったものです。

 

首にセンサーを装着したウシ                                      共同研究をしている(一社)家畜改良事業団の広島産肉検定場にて撮影

ウシの行動には個体差がありますが、その差がどの程度遺伝子によって決まっているのか、またよく動くウシや食べるウシといった行動の差が、どの程度産肉性(肉量や肉質)に関わるのか、という点について、これまでほとんど知見はありませんでした。

 

本研究はこのような観点から行動を解析し、今後の品種改良や飼養方法の改善に役立てることを目的としました。その結果、様々な行動形質について、その多様性がある程度遺伝的であることと、産肉性の多様性との間に弱いながらも有意な関連があることを見出しました。例えば、頻繁かつ長時間反芻をし、動き回らないウシほど、肉量が多い傾向があることがわかりました。

 

今後はさらに研究をすすめ、例えば暑熱ストレスと行動との関連など、行動が関わる様々な側面を明らかにしていきたいと考えています。

小野木