【生命科学科・実習シリーズ】 小野木先生

今回の生命科学科3回生の実習は「プログラミング言語Rを用いた実験結果の解析」でした。普段の実習と違い、情報教室でおこないます。

R」は統計解析を得意とするプログラミング言語で、特に分子生物学などの分野で人気があり、実験手技だけでなくデータ分析の技術もこれからの生物学に必須といわれています。今期は4回に渡り、Rの代表的なデータ構造をはじめ、記述統計、仮説検定、データの可視化(箱ひげ図、散布図etc)、分散分析、多重比較、回帰分析(ロジスティク回帰、ポアソン回帰も)などを学びました。


実習では座学とRStudioを利用した実践を交えて各自でRのソースコードを記述し、実行していきます。機械的に文字列を入力するのではなく関数の内容を理解する必要があり、中には苦戦している学生さんもいましたが、予期せず生じたエラーに対処することで実践力が身に付いたのではないでしょうか。今後、卒業研究に向けて自分の実験データの分析を行うと思いますので、今回学んだ解析手法をぜひ活用してください。3回生の皆さん、1年にわたる実験実習お疲れさまでした。

(中田)

【生命科学科・実習シリーズ】 土岐先生

 7/151623の土岐先生の実習では、シロイヌナズナを使ったDNAマーカーのジェノタイピングと遺伝子の連鎖解析を行いました。

シロイヌナズナのColumbia 0 (Col0)系統とLandsberg_erecta(gl1-1)(Ler)系統を掛け合わせたF2集団を使いました。

 


シロイヌナズナには「トライコーム」という透明なトゲのような毛が生えるものがあります。

この毛は葉に見られ、植物を食べる虫などの天敵から身を守る役割をしています。

(塩尻先生の実習で、青虫がトライコームを避けている動画を見せてもらいました!)


Col0系統はトライコームがある系統です。

Ler系統は、GL1遺伝子というトライコーム形成を制御する転写因子が変異しています。

そのせいで、トライコームがなくなっている系統です。

ちなみに、変異遺伝子は小文字で表記されます。

 

この2系統を掛け合わせて作られたF2集団の中では、トライコームはGL1遺伝子が元の型(野生型といいます)なのか、変異型なのかによって決まります。

GL1遺伝子は顕性のため、F2集団ではメンデルの遺伝法則に従って3:1でトライコームあり:トライコームなしが出現します。

 

このトライコームあり/なし判定は、植物を育てて葉を観察すればわかります。

でも、発芽してすぐに調べることができたら、育てる前にわかって便利だと思いませんか?

それを可能にするのが、DNAマーカー(本実習ではPCRマーカー)です。

実習では、植物からDNAを簡易抽出し、3種のPCRを行いました。



PCR産物を電気泳動して、ゲル撮影を行います。

生命実習の最初の方に、古本先生の実習で行いましたね。

皆さん手際よく作業しています。

あれ?ゲル割れた・・?



PCR結果はどうでしょうか?


これらの意味を考えて、レポート作成を行います。


実習では最後に、Col0系統とLer系統で分離する花の形についても調査しました



Col0系統は総状に、Ler系統は散房になります。

F2集団で、トライコームの有無と花の形を調べて、どのタイプが何個あるか全班のデータを集計しました。


遺伝の法則に従って、形質が現れることを確認できました。

 

 

今回も土岐研究室の学生さんお二人が活躍してくれました。


                                    (辻村)




【生命科学科・実習シリーズ】浅水先生

生命科学実習の浅水先生の担当回では、5回にわたって線虫の寄生の様子や接種試験法を学んだほか、ネコブセンチュウ感染によってトマトの根に形成されたコブの切片を作製して顕微鏡観察を行い、寄生器官の内部構造を学びました。

 実習では、ネコブセンチュウの卵のうを採取した時に一緒に切り取ったネコブを材料にしています。写真の、ブリリアントブルー水溶液で青色に染まっている部分が卵のうで、線虫の卵が入っています。卵のうがついている根の部分がコブのように膨れていて、これがネコブです。このネコブの中でメスの線虫が成長し、卵を産みます。


 

集めたネコブをパラフィンワックスの中に埋め込み(包埋といいます)、ブロック試料を作成します。ネコブが包埋されたブロックを「ミクロトーム」という専用の機械を自分たちでハンドル操作して切削し、切片を作ります。

 

10μmの薄さに削った切片が、リボン状に連なったものが得られれば成功です。組織を連続して切断し、CTのように断面を観察することができます。切削のスピードや刃の角度の設定など、なかなか難しい作業ですが皆練習をしながら上手に行っていました。この切片を数枚分スライドガラスに載せ、ホットプレート上で一晩加温して、パラフィンを溶かして乾燥させます。




 

翌日に植物細胞をトルイジンブルー溶液で染色します。パラフィンを抜くため、染色前に脱パラフィン、脱キシレン、浸水という作業が必要です。ガラス壺に入れた各溶液に浸していき、染色を行います。できあがったスライドガラスを光学顕微鏡で観察しました。

 


学生さんが作製したスライドガラスの画像です。赤色の丸で囲った部分がメスのネコブセンチュウです。矢印の部分では、ネコブセンチュウが産んだ卵も観察することができました。


8月に開催される夏のオープンキャンパスの生命科学科の展示ブースでは、今回紹介したネコブ切片の顕微鏡観察を体験することができます!センチュウに興味のある高校生の皆さん、ぜひご来場ください。

(中田)

入門ゼミ プレゼン大会

 入門ゼミのプレゼン大会が行われました。

各クラスから選ばれた2名が発表していきます。発表内容は発表者それぞれで、どれも個性があって面白かったです。スライドも洗練されており、発表態度も良く、慣れてるなあと感心しました。発表タイトルは以下です。

・優勝するためにはドラフト一位は必要なのか

・打球を遠くに飛ばしたい

・ガチャガチャのブームについて

・筋力トレーニングの効果

・ウォンバット

・コーヒーの魅力

・コーヒーが身体にもたらす心理的影響

・みんなが思っている中国料理は実際の中国料理と同じ?

・アルプスアイベックスの生態

・サバクツノトカゲー唯一無二の自己防衛

・ミツバチの社会性

・授業中の睡眠とタイミング


聴衆者からのコメントの一部です。

「発表会の中でもそれぞれテーマが異なっており、聞いていてとても興味深い内容だった。今後もこういう機会を作ってほしいと思った。今日は楽しかったです、ありがとうごさいました!」

「いろんな人の発表を聞いて話し方がうまい人やわかりやすいパワポを自分も取りいれようと思った。」

「日常生活で少し気になるなぁと思ったことを発表していてとても聞いてて楽しかったです。」

「同じテーマでもスライドのデザインやアプローチしている内容が違うと全然違うものに感じ、面白かったです。また、グラフの入れ方が人それぞれで見やすさや目の行きやすさが違い、これからの参考にしたいと思いました。」

「いろいろな話題について話していて、新しく学びの範囲が広がった。」

                             など。
















発表してくれた人、ありがとうございました。  (塩尻)









姉川クラゲ(イシクラゲ)栽培中!!

 姉川クラゲ(イシクラゲ)の栽培試験を、伊吹山の麓、滋賀県米原市小泉地区で実施しています。生態が未知の生物ですが、地元の方の協力を得ながら栽培化に挑んでいます。イシクラゲは機能性成分を多く含むため、安定して大量生産が可能となれば、食用としてだけでなく、様々な用途に用いられることが期待されます。栽培化を成功させ、地域の活性化に貢献できればと考えています。

(植物栄養学研究室:玉井)


立派な看板も作っていただきました!

施設も増設中…

こんなのもできました!