ラオススタディツアー2025(その2)

食料農業システム学科では、食料農業システム実習B「ラオススタディツアー」を2025年8月24日から31日にかけて実施しました。2回生3名と3回生6名が東南アジアのラオス、ルアンパバーン県を訪問し、農業や食、地域の文化などについて見学や体験をしました。

8月27日と28日の2日間は、ルアンパバーン県北部のナムバーク郡まで自動車で移動し、水田稲作農村や郡部の朝市を見学したり、アグリツーリズムを実践する農家体験施設で宿泊や工芸を体験したりしました。

村の中を散策して、農業や工芸、生活の様子を観察します。

     植林したパラゴムノキから天然ゴムを採取しています。重要な換金作物です。

           村に生えている植物をつかって草木染を体験。
ハンカチを好きな色に染めます。

糸車を使って木綿糸を手で紡ぐ体験。
村の職人さんたちが指導してくれます。

好きな色の木綿糸を選んで、木綿布を織る体験。最初は難しくてもだんだん慣れていきます。

 この他にも、村で採れた食材を使って自分たちで夕食を調理してみたり、伝統的な木造高床家屋に泊まったりと、農村ならではの経験をたのしみました。伝統的な農業や食のあり方とアグリツーリズムの新たな取り組み、その両方について理解を深めることができました。

 その3に続く(落合、竹歳)


 







京都・花山天文台を見学しました

生命科学科と農学科で開講している地学実験の授業で、京都大学の附属施設である花山(かざん)天文台を、昨年に続き今年も見学させていただきました。花山天文台は大学天文台として国内で二番目に古い歴史があり、特に太陽系天体の観測的研究で世界水準の成果をあげられています。また、設立当初から一般市民への天文教育の普及活動も盛んで、アマチュア天文学の聖地とも呼ばれています。当日は前天文台長の柴田先生をはじめ、研究職の方々が施設を丁寧に案内してくださり、見学時間中に(運良く!)観測された太陽フレアのデータや、太陽の分光スペクトル観測望遠鏡、迫力ある45cmの屈折赤道儀(著名人のサインもあります)など、大変興味深く見聞きしました。

天文分野は理科教育においても重要な位置づけのため、理科の教職課程を受講している学生らにとって貴重な体験学習となりました。今回得られた知識は、今後の授業でおこなう天体観測実習でも活かされることと思います。花山天文台の皆さま、お忙しい所ありがとうございました。(中田)




ラオススタディツアー2025(その1)

食料農業システム学科では、食料農業システム実習B「ラオススタディツアー」を2025年8月24日から31日にかけて実施しました。2回生3名と3回生6名が東南アジアのラオス、ルアンパバーン県を訪問し、農業や食、地域の文化などについて見学や体験をしました。

8月25日、バンコクを経由して、古都ルアンパバーンに到着。世界遺産の街を散策したあと、王宮博物館を見学し、ランサーン王国の歴史や文化について学びました。


8月26日午前、博物館Traditional Arts and Ethnology Centre (TAEC)を訪問。フタッフの解説を聞きながら、ラオスの多様な民族集団の生活道具や衣服などの資料を観察しました。


TAECのミュージアムショップでは、農家の職人たちの活動やハンディクラフトのフェアトレードについて学びました。ラオスの多言語多民族社会や農村での工芸などについて基礎的な知識を得ることができました。


8月26日午後、Lao Buffalo Dairy(スイギュウ牧場)を訪問。ラオス北部の農家でのスイギュウ飼育をめぐる現状や課題についてスタッフの説明をうける学生たち。


スイギュウのブラッシングやえさやり、仔牛のミルクやりにも挑戦しました。いちばんむつかしいのが乳搾りでした。

最後に、スイギュウのミルクを使ったアイスクリームやケーキを試食し、その味を自分の舌でたしかめました。ラオス北部の畜産やアグリツーリズムついて、理解を深めることができた訪問でした。

その2に続く(落合、竹歳)





2年生の実習が始まりました

生命科学科と農学科では、2年生後期に開講されている基礎実習がスタートしました。

最初の生物学実習は「昆虫採集」(主担当:塩尻先生)です。この日はまず昆虫採集における目的や意義、基本的な採集法(スウィーピングなど)を学び、堂農場(畑)と龍谷の森(森)の2カ所でそれぞれどのような昆虫が見つかるか予想を立てた後、班ごとに採集をおこないました。次回は採集した昆虫の同定と顕微鏡観察、スケッチをします。
まだ残暑を感じる天候でしたが、皆とても積極的な姿勢で取り組んでいました。



後期の実習(引き続き3年生前期も実習はありますが)頑張りましょう。(中田)

園芸学会令和7年度秋季大会

 920日から22日に高知大学朝倉キャンパスで園芸学会令和7年度秋季大会が開催されました.龍谷大学からは植物育種学研究室から1名,花卉園芸学研究室から2名,野菜園芸学研究室から4名が発表しました.



 植物育種学研究室の発表者はM1の廣島さんで「シーベリーの無菌発芽および組織培養における諸条件の検討」について,花き園芸学研究室の発表者はM1の里見さんと疋田さんで,それぞれ「異なる波長の光が絶滅危惧種ラン科植物の発芽と初期成長に及ぼす影響」と「カルス培養を利用したチューリップの大量増殖系の確立に関する研究」について発表しました.野菜園芸学研究室の発表者はB4の木本さん,前田さん,M1の平山さんとM2の永井さんで,B4の二人はポスター発表,平山さんと永井さんは口頭発表でした.皆さん,発表はとても緊張したと思いますが,学会という専門家が集まる場で発表できたこと自体が大きな経験です.この経験を自信に変えて,今後の卒業論文や修士論文の研究に取り組んでもらえればと思います.



 野菜園芸学研究室の滝澤は22日の産地見学にも参加しました.見学場所は3カ所で,高知市三里園芸部花き部会生産者(グロリオサ)→農業技術センター(野菜・花きの試験ハウス見学)→新田農園(ナス)でした.普段は見ることができない場所を視察できただけでなく,実際に栽培されている現場の方のお話を聞くことができ,非常に勉強になりました.

グロリオサの写真

 高知県では天敵の利用が広く普及しており,農業技術センターや新田農園さんでもコナジラミやアザミウマの天敵であるタバコカスミカメが導入されていました.写真はバンカー植物のクレオメとゴマで,ここでタバコカスミカメを増やすそうです.龍谷大学の温室でもコナジラミとアザミウマの防除が問題になっていますので,試しに導入してみたいと思います.


左:クレオメ,中:ゴマ,右:ナスの圃場

野菜園芸学研究室 滝澤