いよいよハワイでの農業体験実習が始まりました、
台風の影響で、出発便の時間に関空直撃かと思われましたが、思いの外コースを変え、台風直撃は避けられました。
皆無事に関空に集合でき、飛行機で一路、ハワイへ。
ホノルルで乗り換えで、ハワイ島のコナに入りました。
飛行機の窓からの風景でもはっきりするのは、コナの溶岩に覆われた大地です。雨の少ない海岸ベリは遷移が進まず、数千年でもこの通り。教科書にあった遷移の話は、その土地の雨量で大きく変わる、というのを実感できます。雨量が多い山側の表面は土壌に覆われ、コーヒー栽培に適しています。
溶岩がこの土地を何度も覆ったことがわかります。土地が痩せているので草木が生えません。遷移の最初の段階にあるのですね。それでも溶岩に覆われた時間を反映して草が生える量が異なっていたりします。
溶岩に含まれる炭素の分析から年代が推定され、3000年ー5000年、10000年ー20000年、などの新しさだということでした。
溶岩の土地に人が植栽した植物がたまに実をつけます。
これは「ノニ」という植物で、その実は腐らせてその汁を少し口にするものだとか。食品栄養の石原先生は、迷わず口にしています。酪酸のような、(強い匂いのチーズのような)匂いがします。鮒寿司とかブルーチーズとかに似たちょっとしょっぱいような味がしました。ただ、この後、指がほのかに香り、意外とその匂いはよかったです。そこらへんに落ちている果物をあっさり口にできたのは、一緒に引率してくださっている食品栄養の石原先生が率先していたからです。さすが、食品の学びです。
本日は、ホテルに荷物を置いて、内田農園に行きました。ここは、日系1世の方が苦労して1994年まで生活されていたLiving Histry Farmです。貧しい生活の中、工夫しながら生活していたこと、コーヒー収穫の時の厳しい労働(3時に起き、22時まで働く)などの話を農園を今管理されているEtsukoさんから伺いました。彼らの苦労の上に、今のコナコーヒー文化があります。
夕食は、近くのレストランで。コナでの食事は初めてで、魚料理はメニューを読んでもよくわかりません。学生が選んでいた「オヒ(ツナかな)」は正解だったなと思います。私は、チキンにしました。
どうにか、移動と初日が終わり、コナの海岸から美しい夕日を楽しむことができました。
明日から本格的に実習です。
(古本)