7/1に、筑波大学の石賀康博先生をお招きして、第13回生命科学セミナー「ストマタ・ロックダウン:気孔を制する新時代の防除術」を開催しました。
石賀先生
石賀先生は、農業現場で問題になっているさまざまな病原細菌や病原糸状菌の感染戦略を明らかにしようと勢力的に仕事をされており、本セミナーではそれら成果に関して一つ一つ要点を絞ってご紹介いただきました。
石賀先生の一連の研究成果から、多くの病原体が植物感染時には植物の持つ気孔を標的にしていることが明らかとなったのですが、そこを逆手にとって、さまざまな手段を介して気孔からの病原体侵入を防ぐ(彼の言葉を借りると、「ストマタ(気孔)・ロックダウン」)ことで、病害防除に繋げることができるというところまでを、データと俯瞰的な視点でわかりやすく紹介して頂きました。感染メカニズムの解明から着想して、その成果を応用して実際の防除にまで繋ぐことができるということを実証した成果の紹介に、基礎研究から実用化までがシームレスに繋がりやすい植物病理学という分野の持つポテンシャルを改めて感じました。
質問に答える石賀先生
当日の会場の様子
セミナー後にはいろいろな質問が出て質疑も盛り上がりました。その後は(これも毎回のことですが)今回お呼びした別役研に来ていただいて、研究室の院生と学部生からの研究紹介をそれぞれ聞いていただいて、発表内容に対して質疑を交わして、学生もたくさんの良い刺激をいただきました。
石賀先生、講演と長時間の学生との研究談義、本当にどうもありがとうございました!
(別役)