卸売市場の果たす役割(食料流通システム論)

2022年11月10日、食料農業システム学科2回生以上向けの応用選択科目「食料流通システム論」で外部講師としてキャンパスのお隣にある大津市公設地方卸売市場から中井浩二先生(滋賀びわ湖青果株式会社代表取締役社長)をお招きして、青果物の卸売市場流通などについてご講演いただきました。

 
中井浩二先生

中井先生には、例年食の循環実習でも青果物の卸売市場流通についてご講演いただいています(2017年2018年2019年の様子)。新型コロナ感染症の影響で対面でご講演いただくのは実に3年ぶりの機会でした。

2・3回生の受講生は、1回生のときにオンライン授業で学んだ卸売市場の機能について改めて確認しつつ、現場での卸売業者・仲卸業者の仕事が川上・川下の変化にともなってどう変化してきているのか、より詳細なお話を聞くことができました。

ご講演の後半では、りんご農家の1年やスーパーマーケットの陳列に隠されたさまざまな心理的効果についてもお話しいただき、受講生は大いに興味・関心を惹かれた様子でした。以下受講生の感想をいくつか掲載します。

「卸売市場で扱う商品は生鮮品であるという特徴をもつため、商品の量が天候に左右される、一定時間に荷役が集中する、機械作業には限界があり人による作業が中心となる点などシステムに弱点は多くあるということに改めて気がついた。」

「卸売市場で需要に合った正確な選別がなされているからこそ、海外でも受け入れられる品が提供できるのではないだろうか。」


学生は、熱心にメモをとりながら受講していました

受講生にとって、 フードシステムにおける物流・商流・情報流について考える良い機会になったと思います。中井先生、お忙しいなか時間いっぱいまでご講演いただき、ありがとうございました!(山口)