2024年度卒業論文発表会(食料農業システム学科)+修士論文報告会(地域社会農学モデル)

 2025年2月3日、食料農業システム学科の卒論発表会が開催されました。今年度から共著の卒業論文を認めるなど改革初年度の発表会で、総勢130名による124本の卒業研究の成果が発表されました。

5会場に分かれて発表しました


今年度から共著も認められるようになりました

フロアからは活発に質問が飛んできて、白熱した議論となりました。

今年度は学生からの質問が多かったように思います


学生からの質問風景その2

私が担当した会場では、地元を代表するスーパーである平和堂の滋賀県産米調達・加工・販売戦略から中国における都市農業の展開に至るまで、当学科の1つの特徴である「グローカル」なテーマが取り扱われていました。

卒論発表会終了後、修士課程地域社会農学モデル1名による修論報告会も実施されました。こちらは外来の害虫であるミカンコミバエの集団防除にかかる法制度の変化について、社会学的な考察を加えたものでした。
修論報告会の様子

今年度はこのほか地域社会農学モデルから初めての博士も誕生する予定で、研究面で非常に充実した一年になったと言えるのではないかと思います。残念ながら今年度は私のゼミからの発表はなかったのですが、来年になって「去年と見劣りするなあ」などと言われることのないように、しっかり研究活動を進めていかなければと気持ちを新たにした1日でした。

発表者の皆さん、お疲れさまでした!(山口)

おまけ:予備日の発表も無事終了しました!


資源生物科学科の卒論発表会が開催されました

今年度の卒業論文発表会は、例年とは異なり、年明けの1月18日(土)に開催されました。11研究室が3会場に分かれ、張り詰めた雰囲気のなか始まりました。

本学科では、卒業論文発表会はパワーポイントを使用して行う口頭発表形式で実施しています。口頭発表にこだわるのは、スライド作成やプレゼンテーションスキルを磨くよい機会であると考えているからです。最初は学生からの質問が少なく、少し静かな雰囲気でしたが、会が進むにつれて質問が増え、活発な議論が行われる場面も見られました。

発表準備に追われた日々や、思うように結果が出ずに苦労した場面もあったと思います。しかし、こうして一生懸命努力し、最後までやり遂げた経験は、これからの人生において必ず大きな糧となるはずです。4年生の皆さん、本当にお疲れさまでした。今後の皆さんの活躍を心より応援しています。

また、3年生は進行役やマイク係のお手伝いで、2年生は授業の一環として参加してくれました。先輩たちの研究発表を間近で見ることで、今後の卒業研究や研究室配属を考える上で参考になったことと思います。

 



(平山)



卒業論文 発表会 

 本日は、卒業論文発表会です。

生命科学科では、ポスター発表形式で実施します。

生命科学科の2年生と3年生が主に聞きます。それぞれは先輩の発表する姿に、1年後ないしは2年後の自分の姿を重ねていることでしょう。

発表の学生は、一年の研究成果をどうにかうまく伝えられるよう、一生懸命に説明しています。


研究成果が漏出することは避けたいので、写真撮影SNSへの投稿は基本的にはNGですが、この写真は私の研究室のものなので、未発表の内容ですが大丈夫です。写真の学生は、私たちの研究室で10年来のドイツの研究者との共同研究として進めている研究に携わっています。ここ数年肝心なデータが取れないで困っていたのですが、昨年と今年の学生でうまく問題を回避できました。共同研究者に良い報告ができます。最後に追加のデータを取りたいと、年明け早々にも実験をしてくれていました。学生の頑張りには感謝しかありません。

(古本)

アクプランタ株式会社 金先生の講演

 本日は基礎演習の中でのキャリア講演会で、アクプランタ株式会社の金先生(代表取締役)に講演をいただきました。




植物が高温と乾燥にさらされた時の対応策を、エピゲノム解析などを駆使して明らかにして、ついては、成長調節剤の開発にまで発展した内容でした。

農業ベンチャーはこれからの社会に必要なあり方ですが、中には本当に効果があるのか、理論があるのか、不明なものも多く、どういった企業を紹介すればいいか躊躇することがあります。

金先生は、長崎大学、奈良先端大大学院からアメリカUCLA留学、理化学研究所と異動しながら、知見を広げ、科学的な見地から、酢酸投与が耐性付与に効果のあることを発見し、薬剤を開発することに成功されました。

今は、ウガンダやエチオピアなど発展途上国での農業にも、オーストラリアやアメリカなど先進国の農業でも役立つ薬剤として、販路を絶賛拡大中です。

わかりやすい口調で、身の回りのことから先端科学のことまで、学生たちはずいぶん学びを深めたようです。製品については、年々、販路が広がっているとのことで、温暖化が進行する現在では、ますます必要性の高まる技術・製品だなと感じました。近い将来には本当に世界の農業を変えた1人として、脚光を浴びる方であろうと思いました。同じように高温応答性を解決し、社会実装にまで繋げようと思っていた私としては、羨ましくもあります。

以下、受講生のコメントをいくつか抜粋して示します。

(学生1)地球温暖化の最中の農業を何とかしたいという思いから、Skeeponという誰でも使えて、環境に優しく、大きな効果を持った商品ができたという話にはとても感動しました。Skeeponが注目されて世界中の人々に使われる日が来るのが楽しみです。講演後に質問に答えてくださりありがとう御座いました。

(学生2)酢酸ってすごく身近な物質なので、それで世界を救うことが出来るなんてすごいなって思いました。どんな状態でも使えるし、アフリカでも使えるなら、使い方さえ説明できれば世界中の食料問題に効くなんて夢のような話を伺えたなと思いました。実際に質問させていただいて、思いつけたのが今までの経験とか研究に裏打ちされた結果だと知って、私も頑張っていけばもしかしたら、それを使って何かを成し遂げられるのかなと思いました。

(学生3)最近野菜直売所にインターンシップに行かせていただいたのですが、今年はトマトが暑さの影響で、上手く育たず割れてしまうという話を聞きました。熱耐性をもたらす製品と言う点で地球温暖化が進む中、食料不足を解決できるととても可能性を感じました。

(学生4)何故今大規模な山火事が各地で起こっているのかを前から疑問に思っていたのでメカニズムがしれて非常に興味深かった。 スキーポンを検索にかけると塩害などにも強いと書いてあったのだが、塩害や乾燥に強いということは物質の排出や吸収を抑えた状態でできるだけ体の状態を保持することが出来るという効果がのぞめるということでしょうか。環境にやさしく、それだけの効果が期待できる農薬が作られているということがしれてよかった。


年度末のお忙しい最中にお越しくださり、ありがとうございました。学生だけでなく、教員も大いに刺激をいただきました。
(古本)



5大学7ゼミによる合同ゼミを実施

 

地域農業・環境経済学研究室では、2024年12月14日(土)と15日(日)の2日間にわたり瀬田キャンパスで合同ゼミを実施しました。合同ゼミには、福岡女子大学環境科学科竹内ゼミ、同志社大学経済学部和田ゼミ、同志社大学経済学部三俣ゼミ、龍谷大学政策学部清水ゼミ、龍谷大学農学部嶋田ゼミ、金沢大学地域創造学類大野ゼミ、専修大学経済学部泉ゼミから、教員7名、学生111名が参加しました。


               総勢118名の参加者

 この合同ゼミは、地域の環境保全を研究するゼミの集まりとして、2013年に2大学合同ゼミとしてスタートし、その後、教員の異動や参加ゼミの新規加入などを経て現在の形となっています。本来は南山大学篭橋ゼミも加えて6大学体制ですが、教員のサバティカルで2023・24年度は、5大学体制となっています。

初日の14日は、13時から開会式を行い、趣旨や進め方の説明、各ゼミの代表による簡単なゼミ紹介をしました。その後、5つの教室に分かれての分科会形式で研究報告会を行いました。全体で21件の研究報告があり、当研究室(嶋田ゼミ)からは、4回生の卒業研究報告1件、3回生のプロジェクト研究2件、合計3つの研究報告が行われました。農業体験学習の効果を実証的に研究する卒業研究報告は、奈良市内の3つの公立小学校に協力を仰ぎ、約250名の児童に4回のアンケートを実施し、児童たちの意識の変化を調査する本格的なものでした。また、3回生のプロジェクト研究は、1件が同じく農業体験学習に関するもので、この農業体験学習の運営主体である地域教育協議会や小学校の先生にインタビューを行い、運営上の課題や改善策を検討する意欲的な研究でした。もう一件は、龍谷の森をテーマに、里山保全の可能性を探求する研究で、「龍谷の森」里山保全の会の活動への参与観察やインタビューに加え、龍谷の森と同じく自然共生サイトに登録され先進的な里山の活用を行っている奈良県王寺町の「陽楽の森」の調査などを基にした研究で、今後の研究の進展が楽しみな報告でした。

各分科会会場では、それぞれのゼミの特徴が表れた興味深い報告が行われました。また、調査段階でお世話になった京都府建設交通部河川課の職員さんや大阪の民間企業の社長が聴講に来られ、会場の学生からも活発に質問やコメントが出されるなど、座長の先生を中心に白熱した議論が展開されました。全体を通して、食・農・環境をテーマにする発表が多く、当研究室の学生にとっては、自分たちが農学部で取り組んでいる研究テーマが、経済学部、政策学部、そして地域系や環境系の学部・学科でも取り組まれていること、すなわち分野横断型の学びの広がり、を知る良い機会になりました。

 

                                  分科会の様子 

全ての研究報告が終わった後、17時からは、全体で閉会式を行い、教員が総括のコメントを述べました。その後、生協食堂に移動して18時から20時まで、懇親会を行いました。懇親会では、各大学の交流が進むよう、くじ引きでテーブルを決め、同志社大学三俣ゼミと和田ゼミの学生が司会進行をして、交流を深める様々な催しが行われました。司会進行役の奮闘と参加学生の積極的な姿勢で会場は大いに盛り上がり、あっという間の2時間でした。

翌二日目は、エクスカーション「龍谷の森を歩こう」です。龍谷の森を舞台に里山保全について学ぶとともに、合同ゼミに参加する様々な大学の学生間の交流を深めることを目的に、当研究室の学生が5月ごろから準備を進めてきた一大イベントです。多い学生では、10度ほど森に入り、ルートや解説内容を検討し、ガイド役を果たせるよう準備をしてきました。その過程で、龍谷の森を知り尽くしている龍谷大学先端理工学部環境生態工学課程の林珠乃先生から教えを受けるなど、様々な形で学びを深めてきました。また、111名もの学生をどうすれば安全に林内を案内できるか、何度も現場に足を運び、議論を重ね、細心の注意を払いながら準備を進めてきました。

      事前準備の際に林先生に解説をして頂く(2024年5月29日)

 当日は、大学混成の6つのグループに分かれ、各グループに当研究室の学生が2~3名ガイドとしてつき、複数のコースに分散して林内を散策しました。天候にも恵まれ、気持ちよく林内を歩くことができました。当研究室の学生たちは、事前に決めておいたポイントで拡声器を用いて解説を行い、龍谷の森の魅力や現在の利活用状況などを分かりやすく伝えてくれました。また、解説内容をまとめた原稿を用意し、グループごとに解説内容に大きな差が出ないよう工夫しました。メモを取るなど熱心に解説を聞く姿が見られ、参加者の里山への興味や理解が深まったことが確信できる内容でした。

            ミツバチの巣箱についての解説

 

          龍谷の森「里山保全の会」の活動拠点での解説

 2時間ほどの散策を終えて教室に戻ってからは、昼食をはさみながら龍谷の森の魅力やその魅力を今後より高めていくにはどうすれば良いのかについて、グループごとにディスカッションを行いました。そして、最後にグループごとに話し合った内容を発表しました。

様々な意見が出ましたが、大学に隣接する形でこのような森があるのが羨ましいという意見が多く、掲示やベンチなどよりアクセスしやすい環境があればより魅力が高まるのではないかという提案がありました。また、木工や炭焼き、薪割などの体験をしてみたいという意見や、さらに、焚火やかまど、七輪などで、林内で栽培されているシイタケをその場で味わうなど、森の恵みを体験できればよいのではないかという意見が出されました。その他、今後の龍谷の森のあり方を考える上で興味深い様々な提案がなされました。そして予定通り、14時に無事に2日間の合同ゼミのプログラムを終えました。

 

         龍谷の森の魅力や活用策についてのグループ発表

 合同ゼミのすべてのプログラムが無事に終了し、他大学の学生たちを送り出した後のゼミ生たちの達成感に満ちた顔つきが忘れられません。当研究室の学生たちは、4月以降、研究発表や「龍谷の森を歩こう」の企画・運営のためにかなりの時間を投じ、主体的に取り組んできました。合同ゼミに向けて奮闘する学生たちの姿に日々成長を感じていましたが、合同ゼミを終えて興奮冷めやらぬという様子を見ながら、改めて学生たちの成長を実感しました。合同ゼミを実施する際には様々な方々にお世話になりました。この場を借りてお礼申し上げます。(嶋田)