【植物生命科学科で扱う実験生物】No.07 酵母

 植物生命科学科では、植物はもちろん、微生物から昆虫まで(中には動物を使ってのデータも!)さまざまな生物を実験に用います。このシリーズでは、各研究室で扱っている生物を順番に紹介していきます。

 微生物科学研究室(島)では、酵母という微生物を主に使って研究しています。


私たちの研究室では、微生物とよばれる目に見えない小さな生き物を対象にして研究をしています。微生物の中には病気を起こしたりする怖いものもいますが、私たちの生活を支えてくれる仲間のような微生物もいます。

酵母という微生物は、人間の食卓に必要不可欠な微生物です。培地という微生物を育てるもののうえに生やした酵母の写真です。



白い方の酵母は、パンやお酒を作る時に使われる酵母です。よい酵母を探してビールと作るような研究もしています。昨年度は、卒業生の記念品用にビールを作りました。赤い方の酵母は、化成品などの原料を作る酵母です。



自然界には、まだまだ素晴らしい力をもった酵母が潜んでいると考えていて、新しい酵母を探すことも研究の目的です。


(島 純)


着付け師さんの活動についてフィールドワークしました

2021年7月7日、落合ゼミの選択参加型フィールドワーク【染織文化編】を実施しました。

今回は、着付け師の宇野薫先生を瀬田キャンパスにお招きし、和装ビジネスにおける着付け師の役割について、3回生3名が参与観察とインタビューをおこないました。


参与観察では、先生にきものを着付けていただきました。小紋、振袖、訪問着と3種類のきものをそれぞれに着てみる、また、ほかの人が着ている様子を観察することで、着尺や帯の素材の特徴、TPOや季節によるきものの選び方などを学んでいきます。耳なれない専門用語が出てきたら、漢字の書き方を確認しながら、フィールドノートにすかさずメモします。

着付けが終わったら、宇野先生へのインタビュー。事前学習の中で出てきた質問、着付けの過程で浮かび上がった疑問などをお伝えして、ひとつひとつ回答していただきます。

           最後に、脱いだきもののたたみ方を勉強します。


きものそのものについて、また着付け師の仕事のあり方やその変化について、現場でのご経験をもとに、終始ていねいに教えていただきました。ゼミでの初めての試みでしたが、充実した時間となりました。ご協力いただいた
宇野先生に心から御礼申し上げます。(落合)


植物生命科学実習(7/5,6)

今週の3回生の植物生命科学実験(担当:浅水先生)は、「ネコブセンチュウのパラフィン切片作製から観察まで」です。

ネコブセンチュウ感染によってトマトの根に形成されたコブの切片を作製し、光学顕微鏡で観察しました。

まず、前回までの実習で作製していたパラフィンブロックを回転式ミクロトーム(試料を切片にするために用いる器具)で切削します。ミクロトームの刃は非常に鋭利なので、怪我をしないよう十分に注意して作業しました。

事前の講義で教わった要点をおさえて、スムーズに切削できました。


次に、切削したパラフィンリボンを伸展します。スライドグラスの上に載せて、一晩、ホットプレートの上で乾燥させました。



翌日は、組織に染み込んだパラフィンを除去するための脱パラフィン操作を行いました。

スライドグラスをスライドラックにセットし、ガラス壺に入れた三種類の試薬に順に浸していきます。




脱パラの操作が済んだらよく水気を切って、切片上にトルイジンブルー溶液を少量のせて染色しました。


染色したサンプルを顕微鏡で観察中。


ネコブ(紫色)に存在するメスセンチュウ(紺色の部分)の体内構造が観察できました。体内に10個程の卵も確認できました!



一連の実習を通じてネコブの根粒内部をしっかりと観察することができました。

(中田)

若手土壌医(マスター) いま何してますか?

  農業に関する資格の中に「土壌医検定」というのがあります.日本土壌協会が行っている検定試験です.時々,求人票にも「<歓迎>土壌医」と書かれていたりすることもありますから聞いたことがある方もいるかも知れません.龍谷大学には土壌医1級の圃場助手の先生もおられることから,土壌医2,3級の試験を大学(準試験会場)で行っています.この土壌医2級の試験に卒業研究が終了した後,挑戦する学生さんが毎年現れます.4年生で卒業も就職も決まってノンビリしたい時期に猛然と勉強を始めて大抵の場合は合格します.彼らが就職を目前にしてなぜ勉強するのか?これから「しっかり働こう!」という気概なのか,よく分かりませんが,頼もしく感じます.そんな卒業生の一人であるY君から後輩にあててメールが届いたので紹介します.

私は今、富山県にある農業機械の整備センターで主にトラクター、コンバイン、田植え機を整備及び修理しています。富山県は全国有数の米どころとして知られておりコシヒカリをはじめ、「てんたかく」や「富富富」など有名な品種が多く作られています。その為か大型の機械も多いです。私は農業機械に関する知識・技術がゼロの状態,かつ,乗るのですら恐怖という所からのスタートで不安しかありませんでしたが、入社2年目の今では分からない箇所は先輩方に指導してもらいながら、機械の整備や修理を1人で行っています。農業機械は作物を生産する上で必要不可欠なものなので11台じっくり取り組んでいます。

さて、今私が農業に関わる仕事をしているのは、大学で「土壌」について学んだ事が大きいです。現在の農業では作物の生産力を上げる為に「土づくり」が重要視されており、またその知識を得る為に「土壌医検定」という資格もあります。私は、いつか1級を取得し「土壌医」となり、農家を生産の面で支えられる人になりたいです。

最後に、皆さんも今後の学生生活で勉強や課外活動、就職活動など様々な事をしていくと思いますが、いろんな事に興味を持って知識を深めたり経験を積んでいってください。

3年生の頃は,研究室で一番の「機械音痴」で,農業機械を整備するなんてとても想像がつかなかったY君ですが,社会人として立派に働いているみたいです.頑張れ! 

                            (土壌学研究室 森泉美穂子)

写真は添付されていた彼の職場周辺の景色です.








基礎演習II「特別講義I」(植物生命)

 植物生命科学科の卒業生に期待される就職先として研究職があります。しかし、一口に研究職といってもその仕事内容は多岐にわたります。特に専門知識が高度化している昨今、大学院に進んで学びを深めた後、研究職として活躍するという選択肢も龍谷大にはあります。

 そこで、就活を控えた3年生向けに、特に農業に関わる企業(農薬会社・種苗会社)で研究職として活躍されているお二人の講師をお招きし、それぞれの会社や業態、具体的な業務内容をご紹介いただきました。

丸山 望 氏 

(クミアイ化学工業株式会社 研究開発本部 生物科学研究所農薬研究センター 病害防除研究室)



加野 彰人 氏

(タキイ種苗株式会社 研究農場 病虫害研究グループ 研究員)


(講演順)

 農薬も新品種もどちらも10年近くかけて商品化されるという事実や、お二方がそれぞれ大学院で学んだことを生かしながらそのプロセスに、貢献されている様子をご紹介いただいて、参加学生も研究職というものに対する具体的なイメージを掴むことができたようです。また、大学院進学時の悩みや心配にどう向き合ったかなど、あまり人には聞きにくいような内容もご紹介いただいたことで、参加者で同じような不安を漠然と感じている人たちにとっては有意義な時間だったのではないでしょうか。今日の貴重な経験を、それぞれの進路選択にぜひ生かしてほしいですね。

(別役)