令和6年度園芸学会近畿支部大会

 8月30日に龍谷大学瀬田キャンパスの8号館で令和6年度の園芸学会近畿支部滋賀大会が開催されました。台風の襲来で開催できるかドキドキでしたが、台風の接近が遅れたこともあり、無事、開催することができました。参加者は83名とここ数年で最も多く、各都道府県の農業関係の職員さん、種苗会社のブリーダーの方、大学の園芸関係者が集まり、熱心な議論が繰り広げられました。

口頭発表会場の様子 

 龍谷大学からは花卉園芸学研究室から2名、収穫後生理学研究室から1名、野菜園芸学研究室から2名が発表を行いました。野菜園芸学研究室の発表者は大学院1年生の永井さんと4年生の則信さんで、永井さんが口頭発表を、則信さんはポスター発表を行いました。二人とも初めての学会でしたが、しっかり準備して、堂々と発表、質疑応答を行うことができていたと思います。

ポスター会場の様子

発表中の則信さん

次は11月3日と4日に琉球大学で園芸学会の全国大会が開催されます。発表予定の人は準備を頑張りましょう!

野菜園芸学研究室・滝澤

ハワイでの農業体験実習 6日目(おわりに)

 ハワイでの農業体験実習 6日目(おわりに)

 

本日でハワイの農業体験実習は終わりです.

9:30にホテルを出発,一路,日本へ移動し,18:45に関西国際空港に到着しました.この実習はハワイ島(10,432.5㎢)を横断して,2都市(コナ,ヒロ)を中心に実習し,6日間に見学・実習・発表など17工程(移動途中の自然公園,追加のパポア本願寺別院等は含まず)を実施しました.学生の学習効果は日に日に現れ,成長は目を見張るものがあったと思います.発言内容や会話もたいへん良くなりほほえましく見ておりました.参加学生1人ひとりに興味ある専門分野につながる学びがあったように思います.この成果は,報告会でアウトプットするとともに,次期の希望者に向けて発信してもらう予定です.これもガイドの長谷川夫妻をはじめ,貴重なコメントやごちそうを頂いたメノアさん,青木さん,先端技術を説明して頂いたJohn suzuki先生,ご無理をお願いした日曜礼拝の高橋和法先生,やさしく迎え入れて頂いた日系墓地の佐東さんほか多くの方のお陰と思っております.ここに改めてお礼を申し上げたいと思います.

ありがとうございました.

 


マウナケア山(標高4,205m 山頂に日本のすばる望遠鏡があります)

 

 

 頂いたごちそうはおいしく食べました.


 

(中川@食料農業システム)

海外農業体験実習 ハワイ 5日目

 ハワイでの農業体験実習も5日目です。

 

午前中は、本派本願寺ヒロ別院の日曜礼拝に参拝させていただきます。これまでの数日間で、ハワイ島の自然の中でコーヒー、パパイヤ、アンスリウム、アワビなど様々な農水産業に日系移民が関わっていることを学んできました。今日は、浄土真宗がハワイの人々の心の支えとして役割を果たしていることを学ばせていただくのが目的です。

 

 

ヒロ別院は、ハワイで浄土真宗の開教がはじまったときに創建された歴史あるお寺です。代表である輪番(りんばん)を務められているのは、高橋和法先生。龍谷大学文学部のご出身です。日曜礼拝に先立ち、集まられた多くの日系人の前で龍谷大学農学部から学生たちや教員がお参りに伺ったことをご紹介くださいます。”RYUKOKU”は参拝者の方々の間では馴染みのある言葉、温かい拍手を頂き、四方にいらっしゃる参拝者に向けて何度も頭を下げます。

 

 

椅子や机の様子は、瀬田キャンパスの樹心館とよく似ています。眼の前には、礼拝で使うお教の書かれた本があります。表紙をめくると、冒頭20ページほどは、仏教の予備知識のない人向けに発音の仕方が書かれているので、逆にわかりやすいです(樹心館にある本も、こうなっていたか見直してみないといけません)。学生たちも地元の方がお祈りを済ませた後に、お焼香をさせて頂きます。

 

その後は、ファーマーズマーケットを散策します。この後のパホア日系人墓地にお供えするためのお花もこちらで購入します。こちらでアロハシャツを購入した学生もいました。

 

ファーマーズマーケットでは自由時間があったので、少しマーケットから外れて歩いてみます。個人的に興味があるのは、津波ミュージアムです。同じ島国かつ火山列島に住む人間として、見ておきたいところです。特に良かったのは、ヒロの街の歴史の展示です。ハワイ諸島が発見されてから、カメハメハ大王の統一や、鉄道が敷設されてサトウキビの運搬、出荷がされていたことや、1946年の津波で線路や街並みが流されたことなど、全体像がイメージできます。

 


 パホアの日本人墓地に向かう道中では、キラウェア火山の麓を通ります。ハワイ島の5つの火山のうち、最も新しく、最も活発な火山です。2018年の噴火の際に、溶岩が通った跡が生々しく残っています。高温で融けて液状になっているとはいえ、岩石の質量があるものが通るので、地面が削られます。氷河よりも質量があり、ロードバイクほどの速度で流れるそうですから、削られるのも納得です。

  

“Lava Tree Mold(溶岩樹型)”も案内していただきます。樹木の周りを溶岩が流れたときに、樹木の周りにまとわりついた溶岩がタワー状に残っているものです。樹は燃えてしまうので、内部は空洞になっています。様々な背の高さの溶岩があちこちに立っている様子は、鍾乳洞のような印象も受けます。

 


パホアの街は、2014年のキラウェア火山の噴火で被害を受けました。その一つである、日系人墓地にお参りさせていただきます。墓地の半分以上が溶岩に飲まれ、写真中央の無縁塔の左側、溶岩の下には多くのお墓が眠っています。

 


南無阿弥陀仏の御札を避けて、溶岩が通っていったところも、残されています。

 


 

こちらの墓地でも、日系人の方々にとてもお世話になってしまいます。その気持をお返しすることは簡単ではなく、せめてもの気持ちで、パホアの本願寺別院にもお参りさせていただきます。

 


 この日の夕食は、フェアウェルパーティーを開いて頂きました。この実習期間、折に触れて現地の日本人の方々に心尽くしを頂いて、どのようにお礼を伝えたら良いのか、学生さんたちも色々と感じ考えてくれたと思います。そのアウトプットをするのが事後学習です。

 

(石原@食品栄養)


海外農業体験実習 ハワイ 4日目

 4日目はアメリカ農水省研究所(USDA)での「発表」と「所内見学」の日です。

今回参加の学生数は3名で、彼らは1グループとなってパパイヤについての調査結果を話します。事前学習で調べておいたこと、現地で研究開発、栽培圃場、選果場見学、現地のスーパーマーケットなどで見聞きしたことをまとめ、発表します。

3人の役割分担もそこそこ進み、聴衆に語りかける部分なども設け、色々と工夫していました。私としては、2点、面白いなと思う部分がありました。一つは、ラクロス部に所属する学生が、パパイヤ畑での棒で突いて熟した実を落とすという収穫の様子に、「(自分が)ラクロスで使用するスティックを使用して、うまく操作できるのではないか」と提案したところです。自身の経験と繋げての発想でした。もう一つは、中国からの留学生が、「中国でのパパイヤ利用例として薬膳・漢方薬に利用している」ということを紹介したところです。選果場でほんの少しの傷で不合格となり、豚の餌として利用されてしまうものを見て、中国での乾燥しての漢方薬利用なら、解決するのではという提案です。

こちらの研究者からは、ともに発想としては面白いものの、ともに実施に難しさがあるという回答が返ってきました。ですが、すぐにダメでも、色々と可能性を提案することが大切なのだと思いますし、そうした言葉もいただきつつ、発表も良かったと好評をいただきました。


続いては、古本が研究発表をしました。この実習プログラムが始まって今年で3回目になりますが、これまで学生の発表だけだったのが、ちょっともったいないと思っており、教員の研究も紹介し、できればUSDAの方達と研究協力できないかと考えての試みです。
滞りなく終えて、とりあえずほっとしました。最新のネタはまた次回にして、古い鉄板ネタでの発表にしました。ここのUSDAはハワイ島での農場での困りごとを解決するという使命の研究所ですので、応用研究が主になりがちで、基礎研究を久しぶりに聞いたとのことでした。ちょっとピンボケだったかもしれません。

これらの発表を終えた後は、所内の見学をさせていただきました。Jonに案内いただき、研究所の最新設備、遺伝資源としてのアンスリウム温室などを見学しました。
所内には最新機器が並びます。

この品種「Aiko」はPricess Aikoから名前を拝借したとのことでした。


変わったアンスリウム。種をつけいているところを初めて見ました。

発表を終えて、Dr. Gonzalvesさんの肖像画の横で集合写真を撮りました。

緊張の発表の後、今回の工程をオーガナイズしてくださった旅行会社の社長のメノアさんに招待いただき、高級レストランで食事をいただきました。
「どうせ経験するなら、一流を経験しなきゃ」という言葉に、ハッとしました。安さ、効率、ばかりを追求するのではなく、一流のものづくりを経験するのは大切です。特に、味覚から知ることは最も端的に理解できることです。
ということで、高級なレストランでの食事、ワイン、時間を堪能しました。



発表のストレスから解放され、美味しいワインをいただき、周囲の皆さんの優しさが深く心を動かしたのでしょう。「参加してほんとよかったです」と何度も何度も笑って話していた学生の様子が、印象的でした。「一生の中で少し将来の方向性を変える角度が変わる瞬間があるとしたら、今かもしれない」そんな話が出ていました。

USDAで本当に色々と配慮してくださり、丁寧に所内の説明をしてくださったJonさん、全ての行程のオーガナイズから食事の配慮までしてくださったメノアさん、ハワイの自然誌を丸ごとガイドしてくださった長谷川さん、農業の現場・現実を楽しい食事とともに教えてくださった青木さん、他、多くの皆様のおかげさまで大変貴重な体験をさせていただけました。本当にありがとうございました。

(古本)






食料農業システム実習「香港フードエキスポ2024」研修での学び(前半)

2024年8月12~19日7泊8日の日程で、食料農業システム学科の学生9名と教員1名(金子)で香港へ研修に行きました。本研修には桃山学院大学の教員と学生も参加しました。

研修前半の具体的な内容を3年生の堀江さん、藤本さんに聞いてみたいと思います。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

香港到着後、地下鉄を利用して重慶大厦(チョンキンマンション)へ両替に行きました。まず、地下鉄のエスカレーターの昇り降りの速度が非常に速いことにびっくりしました。

金鐘駅で乗り換えする際、港島線(アイランド線)を降りたらすぐ向かいが荃灣線(チュンワン線)のホームで、乗り換え距離が短かったことも印象的でした。

研修2日目の朝は街市と呼ばれるローカル市場を訪問しました。


香港で展開するWelcomeというスーパーマーケットの商品に比べ、比較的安価で販売されており、肉はその場でカットし、量り売りで提供されていました。

鮮魚店では、多種多様な魚が陳列されていましたが、日本のようにPOPはつけられておらず、魚の名前や金額はわかりませんでした。街市では、購入者と販売者がコミュニケーションを取りながら取引を行うことが一般的なようです。

鮮魚店では生きたカエルも売られていました

その後、JETRO香港を訪問し、彦坂久美子様に香港における日本産食品の市場や状況についてお話を伺いました。

まず、現在、香港の人々が中国で消費を行う「北上消費」という現象が見られるとのことです。その理由として、中国の方がサービスが良いことや物価が安いこと等が挙げられます。

お話を伺って特に興味深かったのは、パンについてです。香港の昔ながらのパンは冷めると硬くなってしまうそうです。最近の香港では、日本産小麦を使ったモチモチのパンや、欧米式のパンを提供する高級ベーカリーが増加傾向にあります。しかし、子供の頃から食べ慣れている昔ながらのパンが美味しいと感じる人も多く、昔ながらのパン屋へのニーズも一定数存在するということでした。この点は一見すると当たり前のように思えますが、新たな気づきとなりました。

日本の食品を香港に輸出する際には、食感やジューシーさといった特徴を考慮し、相手に響く強みをしっかりと検討する必要があると感じました。

研修3日目は、香港の高級スーパーの一つであるCity’Superで市場調査を行いました。

日本アニメとのコラボ商品など、雰囲気や価格帯は異なるものの、日本産の食品が数多く販売されていました。

桃山学院大学の濱島先生のお話によると、山形県産の牛肉を販売しているのはCity’Superのみで、一般市場では鹿児島県産の牛肉が高い割合を占めているとのことでした。


新型コロナウイルスの影響から、香港人の健康意識が大きく変化し、健康志向の高まりが見られています。スーパー内では健康を意識した商品のブースが設置されており、市場からも健康意識の高まりを感じることができました。


City’Superでの市場調査後は、DONDONDONKIへ向かいました。店内は、日本でも馴染みある音楽が流れており、雰囲気が似ているだけでなく、生鮮食品や飲料品など日本産の食品が多く扱われていました。

日本酒の取り扱いも多く見られました。City’Superで販売されている商品と同じ商品がDONDONDONKIでも販売されていましたが、価格がかなり異なっていました。市場調査を通じて、各小売店がターゲットとしている顧客層を実感することができました。


フィールドワークを通じて、日本企業がどのような工夫を施して海外進出をさせているのかを自分の目で確かめることができました。店舗に置かれている商品の割合から現地の人々の食嗜好も理解することができ、この学びを今後の学習にも活かしていきたいと考えています。(堀江、藤本)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

研修前半でお世話になりました皆様、心より御礼申し上げます。(金子)

(後半に続く)